やりたいことがないと思う7つの理由とは?解決策についても紹介

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メディアに登場する著名人やアスリートたちは、それぞれのフィールドでみずからの「やりたいこと」に突き進んでいるように見えます。メディアで注目されるのはごく一部の人であると分かっていても、そんな人々と自分を比べて「私にはやりたいことがない」と嘆きたくなることがあるかもしれません。今回は「やりたいことがない」と思う理由や解決策についてお伝えします。

* この記事の要点 *
・自分自身を理解していない状態を「やりたいことがない」と思い込んでいる可能性がある。
・夢中になれる対象があると日々の行動に一貫性が生まれ、人間関係も自然と広がっていく。
・やりたいことがなくても思い悩む必要はなく、自分にとって大切なことを知るだけでいい。
目次▽▲▽

そもそも「やりたいこと」とは?

あなたには情熱を持って取り組めることや、時間を忘れて夢中になれることはありますか? 仕事に限らず趣味や人間関係、映画や本などのコンテンツや“推し活”でも構いません。誰かに指示をされなくとも勝手に体が動く、なぜかこれだけは時を忘れて没頭できる。それが「やりたいこと」です。

あまり具体的なことが思い浮かばず、「人から感謝されるのが生きがい」という優しい性格の人や「既存の価値観を変えていきたい」というざっくりとしたイメージを抱いている人もいるかもしれません。それらも十分にやりたいことの“タネ”ですが、中にはそれすらも思い浮かばない人がいるようです。

やりたいことがないと思う7つの理由

まずは、やりたいことがない理由について考えてみましょう。

自己分析が不十分で自分の興味がわからない

「やりたいことがない」と感じる一番の大きな理由は、自分のことがよくわかっていない、これに尽きます。自己分析や感情を言語化する習慣がないため、みずからの求めるところがよくわからず、自分が何に興味を持っているのか、どのような瞬間に心が動くのか、いまいち掴み切れないのです。ただ漠然と日々をやり過ごすだけでは、自分が本当にやりたいことはなかなか見えてこないものです。

過去の失敗や挫折が影響している

過去に手痛い失敗をしたことで自信を失い、挑戦する気持ちを覆い隠してしまっている場合もあります。「やりたい自分」と「もう失敗したくない自分」が同時に存在して、その場で動けなくなっている状態です。心の奥底にある「行動したい気持ち」を抑えつけているため、動けない自分を受け入れるのに「やりたい自分」の存在を認めるわけにはいかないのです。

目標が高すぎて現実的に感じられない

今の自分には現実的でない高すぎる理想を設定して、自分で自分の足を引っ張っている人も少なくありません。理想の自分が遠すぎて、そこに至るまでの具体的な道筋が描けないまま最初の一歩も踏み出せないのです。「タイパやコスパがいいこと」が評価されがちな昨今ですが、地道な努力を省略して一発逆転やショートカットを狙うのは、あまり現実的ではありません。

周囲の期待や影響で本当の自分が見えない

周囲からの期待が大きすぎるがために、自分が本当にやりたいことがわからなくなってしまうケースもあります。子供の頃から優秀だった人ほど、素直で「いい子」がゆえに周囲の期待にできるだけ応えようと、他人の価値基準に自分自身を合わせようとする悪循環に陥りがちです。
もし、その内容が自分の「やりたいこと」とぴったり合致するならばいいのですが、他人の価値観と自分の気持ちを線引きすることも必要です。

目の前のことに精一杯で余裕がない

日々の仕事や生活に追われて、自分と向き合う時間すら持てないという人もいるでしょう。目の前の課題が大きすぎたり終わりが見えない状況だったりすると、無力感が募り「自分は特にやりたいことがない」ような気分になることがあります。
すでにキャパオーバーになっている人に、長期的な目標や夢について考える心の余裕はありません。この状況が長く続くほど抜け出すのに時間がかかりますから、心のコップにためた水が枯渇してしまう前に「いったん休む」という選択肢も考えてみましょう。

挑戦や冒険を避けている

未知のものに対する潜在的な恐怖も理由のひとつです。慣れない環境で新しいことに挑戦するとき、そこには常にリスクがあります。無意識のうちに失敗することを恐れ、それを避けるための行動にエネルギーを費やしてしまうと、自分の本当にやりたいことに集中できません。
天敵に襲われるかもしれない危険を冒し、最初に海に飛び込む勇気あるペンギンとなぞらえて、新しいことに挑戦する人を「ファーストペンギン」と呼びますが、リスクを恐れずに行動しないと得られないものがあるのです。

現状に満足しすぎている

現状に不満がなく十分に満足しているとき、それ以上の「やりたいこと」が思いつかないのは当たり前。ある意味、とても恵まれた状況とも言えますが、それに甘んじて変化を拒み続けていると掴めたはずのチャンスを取りこぼしたり、時流に取り残されてしまうでしょう。
無理やりに「やりたいこと」をひねり出す必要はありませんが、気持ちに余裕があるタイミングにこそ、自分の今後について改めて考えてみるのもいいかもしれません。

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やりたいことがないのは悪いこと?

やりたいことがない状況を必要以上に悲観する必要はありません。自然とやりたいことが見つかる人もいれば、なかなか見つからない人、そのタイミングが早い人や遅い人もいるでしょう。人によってそれぞれのタイミングやペースは違うのですから、誰かを見て焦ったり、無理にでも「何か見つけなければいけない」などと思い悩んだりする必要はありません。

四六時中、没頭できることだけが「やりたいことである」と条件をせまくすると余計にハードルが上がりますから、「なんとなく好き」「これをしていると心が落ちつく」くらいの感覚も「やりたいこと」にカウントしてしまうのはいかがでしょうか?最初はスローなペースで始めて、徐々にギアを上げていくのもひとつの方法です。

臨床心理士の玉井仁さんは著書『私、合ってますよね?』で、「取り組みを始めることは何歳からでもできる」と伝えています

人は絶えず変化し続ける柔軟な存在です。過去にうまく身に付けられなかった課題も形を変えて繰り返し問われるわけですから、取り戻すチャンスはいくらでもあるのです。若い頃に勉強しなかったことを残念に思い、齢を重ねてから改めて学びを深めていこうと意気込む人たちも少なくありません。

出典:私、合ってますよね?しちゃう、できない、やめられないの正体

若くして自分が力を注ぐことを定めて取り組む人たちがいます。また、齢を重ねた後でも新しい領域に挑戦していく人もいます。ある種のスポーツなど若くから始めないと世界のトップ選手にはなれないというものもありますが、取り組みを始めることは何歳からでもできるのです

前掲書

日本では高校卒業後に進学や就職をめざすのが一般的ですが、海外では高校卒業後や大学在学中に留学やボランティア、インターンシップなど、学校以外での活動を通して自己成長やキャリア形成を考える、数カ月から1年程度の「ギャップイヤー」という期間があります。

進路選択前のモラトリアムという見かたもありますが、多様な価値観に触れることで自分が何者かを知り、「やりたいこと」を見極めることができる貴重な時間です。近い将来、日本でもこのような制度が一般的になっていくかもしれません。

やりたいことがあることによるメリット

やりたいことを明確にする効果やメリットについてもお伝えします。

モチベーションが高まり、行動に一貫性が生まれる

やりたいことがはっきりしていると、努力や下積み期間も苦になりません。その先の自分のイメージが描けるので積極的に行動できるようになり、日々のモチベーションも高まります。具体的なゴールがあるとそこに至るために必要なことも明確になるため、行動に一貫性が生まれ、取捨選択のスピードも上がります。

人生に充実感や達成感が得られる

自分の心の衝動に従って行動するのは、何よりも気持ちがいいものです。目標に向かって努力を続け、結果を積み上げることを続けていると達成感が得られ、自信や自己効力感も湧いてきます。
困難な状況があったとしても、それもまた「意味があるもの」と捉えることができるので、精神的にもタフになります。やりたいことがあるからこそ、前向きで充実した人生を歩むことができるのです。

自己成長の機会が増える

やりたいことがあるとそれだけで少し世界が広がります。とはいえ、頭の中でただ「いつかやりたいなぁ」と思っているだけでは何も始まりません。頭にあることを行動に移すのは、想像以上に骨が折れるもの。その過程で思いもがけない横やりが入ったり、打ちのめされることがあるかもしれません。
しかし、たとえ挫折に終わったとしても「行動した事実」と「成長した自分」は残りますから、そのトライは決して無駄にはなりません。

人との交流やつながりが広がる

やりたいことに向かって一生懸命に取り組んでいると、同じ趣味や目標を持つ人と出会う機会が増えます。自分の目標に向かってストイックに取り組む人は魅力的ですから、自然と周囲に人が集まってくるもの。それがリアルであれオンラインであれ、そこで交流が始まり人間関係が広がっていきます。
学生時代はあまり意識することはありませんが、社会人になると職場以外でつながる関係がいかに貴重であったかということに気づかされます。同じ興味関心や目標を持つ人たちの存在は心の支えや刺激になります。

長期的な目標が明確になり、人生設計が立てやすくなる

心から「やりたいこと」があると、それが人生の指針になります。目標を実現するためにはどのような段階を踏んで、どのようなスキルを身に付ければいいのか。自身の方向性が明確になることで、中長期的なスパンの俯瞰した視点で物事を見られるようになり、具体的な計画が立てやすくなるメリットもあります。
とはいえ、一度「これをやる」と決めたからといって、それに縛られ続ける必要はありません。自身の興味の移り変わりやライフステージに合わせて変化する柔軟性もまた大切です。

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やりたいことを見つけるためにはどうするべき?

それでは「やりたいこと」を見つけるためには、どうすればいいのでしょうか?

自己分析を深めて自分の興味を知る

先ほど、やりたいことがわからない理由について「自分のことがわかっていないから」とお伝えしました。そうであれば、やるべきことはシンプルです。自分をもっとよく知ることで、おのずと「やりたいこと」が浮かび上がってきます。
時間の余裕があるときに、自分の人生を少しさかのぼってみましょう。小さな頃に好きだったこと、時間を費やして頑張ったことはありますか?人生の節目になった出来事、心に残っている言葉などもヒントになります。機会があればカウンセリングやコーチングなどの第三者から客観的な意見を聞いてみるのもお勧めです。

小さな挑戦を積み重ねる

やりたいことが見つかっていないにも関わらず、いきなり身の丈に合わない大きなことに挑むのは気持ちが追い付かず、負担が大きいかもしれません。最初から「これ」とひとつに決めなくても、興味のあることを一口ずつ“つまみ食い”することから始めてみましょう。実際に体験したからこそ分かる適正や相性もありますから、気負わずに「小さな挑戦」を積み重ねていけるといいですね。

他人の経験や意見を参考にする

自分の軸をすべて他人に預けてしまうのはお勧めできませんが、人から学ぶことを忘れてはなりません。身近な人が普段どんなことに情熱を注いでいるか、毎日顔を合わせる家族や同僚であっても意外と知らないもの。叶うならば、人生の先輩である祖父母などに「若い頃にやりたかったこと」や当時の選択、現在の思いについて聞かせてもらいましょう。
もし、そのような相手がいなくとも憂う必要はありません。本を開けば多くの先人たちが言葉を残してくれていますし、一編の小説や言葉から人生の指針のようなものが見つかることがあります。

興味のある分野をリサーチする

やりたいことがないのは「まだそれに出合っていないだけ」という考え方もあります。現代はスマホかパソコンがあればすぐに情報とつながれますから、きっかけはどこにでも転がっています。
ネットサーフィンをする間に心を惹かれる分野と出合うこと可能性もあるでしょう。SNSを眺める際もそのような意識を忘れずにいると、ふとした瞬間に何かがあなたのアンテナに引っかかるかもしれません。

自分の価値観やライフスタイルに合ったものを探す

やりたいことの種類はさまざまですが、自分の価値観やライフスタイル、経済状況に合った分野が見つかるとより取り組みやすくなります。
人付き合いや体を動かすことが好きな人であれば集団スポーツなどが合いますし、逆にひとりが好きで手先が器用な人であれば作陶などの制作活動が向いているかもしれません。近年は老若男女を問わないボードゲームやeスポーツなどの世界も注目されています。

過去の経験を振り返り、再評価する

子供の頃に一生懸命取り組んだことに、大人になってから再トライしてみるのも悪くありません。当時はあまり身が入らなかったとしても、いったん距離を置いたことで魅力的に感じられたり、新鮮な気持ちで取り組めたりすることもあります。まったくのゼロからではなく、ある程度の素地があるので比較的スムーズにスタートできるメリットもあるでしょう。

自分にプレッシャーをかけすぎない

なかなかやりたいことが見つからないからと言って、焦ったり悲観的になったりするのは逆効果です。先ほどもお伝えした通り、その人に合うタイミングとペースがあります。そのような時期は自身の見分を広げる時間と割り切って、インプットに努めるべきです。

小説『風の歌を聴け』で世に出た村上春樹は、小説家になるまで夫婦でジャズ喫茶を経営していたことで知られています。KFC(ケンタッキーフライドチキン)の創業者として知られるカーネル・サンダースは小学生の頃から農場で働き、65歳で年金生活を捨て創業に踏み切った苦労人です。
ピカソに影響を与えたとも言われるフランスの画家、アンリ・ルソーはパリで税関職員として働きながら「日曜画家」で制作を続け、49歳で画業に専念することを決めています。

人生の早いタイミングで進むべき道を見つける人もいれば、周り道をする人をする人もいます。つまるところ、毎日を楽しく生きていさえすれば「別にやりたいことがなくてもいい」という考え方もあります。一番大切なのは自分自身が納得しているかどうかではないでしょうか。

まとめ

今回は人が「やりたいことがない」と思う理由について考えてきました。年齢を重ねると、その佇まいに日々の過ごし方や人生への向き合い方が否応なしに表われるものですが、「やりたいこと」がある人は何歳になっても溌剌(はつらつ)としています。人生がいつ終わるのかは誰にもわかりませんから、「やりたいことをやった人生だった」と後悔しない日々を生きたいものですね。

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\ この記事の監修者 /

ニューモラル 仕事と生き方ラボ

ニューモラルは「New(新しい)」と「Moral(道徳)」の掛け合わせから生まれた言葉です。学校で習った道徳から一歩進み、社会の中で生きる私たち大人が、毎日を心穏やかに、自分らしく生きるために欠かせない「人間力」を高めるための“新しい”考え方、道筋を提供しています。

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