共感力がない人の特徴・共感力を高めると人間関係はよくなる?

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知識もスキルも十分だけど、唯一ないのが「共感力」。

もしそんな人と明日から一緒に働くことになるとしたら、どのような関わり方を心掛けるでしょうか。“ちょっと身構えてしまう”という人がほとんどかもしれません。他者への「共感力」が低い人は、とかく場の空気を読める人が受け入れられやすい現代社会において、対人関係に相応の苦労を強いられるでしょう。

「共感力」がない人にはどのような特徴があり、どうすれば「共感力」は高めていくことができるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

目次▼▽▼

共感力とは

共感力とは、他者の喜怒哀楽の感情を理解し、その感情に自分を同調させる能力のことです。例えば、つらい表情をしている友人を目にした場合、「つらい思いをしているのだな」ということを理解するとともに、自分もその感情をどれだけ共有することができるか。そこで問われるのが共感力です。

お互いのことを理解し、深く分かり合うために必要な能力であり、社会的動物である人間が他者と調和を保つための土台となる重要な要素といえます。

共感力がないとはどういうことか

万一、人から「あなたは共感力がないですね」と言われたとしたら……、そこには「他人の気持ちや置かれた状況に対する理解や共感が足りませんね」という意味が込められていると理解しましょう。

共感力がないとは「他人の感情を理解しづらい」ということ

共感力がない人は、他人が置かれた立場や状況を理解すること、そこから引き起こされる感情を想像し、自分の気持ちを同調させることが苦手です。隣にいる人が悲しい表情をしていたり、うれしさのあまり笑みを浮かべていたりしても、うまく同調することができず、感情的な反応が薄くなりがちなのです。

共感力がないとは「対人関係を築くのが苦手」ということ

共感力がない人は、周囲の人と深く分かり合うことができず、親密な人間関係を築くのが苦手です。本人に悪気はなくとも、周りからは「自分にしか興味がない人」と思われたり、さらには自分のことばかり考える自己中心的な人と思われたりする場合があります。共感力の欠如は、他者とのコミュニケーションを阻害し、人間関係に問題を生じさせるばかりか、欠如がはなはだしい場合は、社会的な孤立を引き起こす可能性があるのです。

共感力がない人の特徴

共感力が不足している人には、特定の行動パターンや性格的な特徴が見られます。具体的にその特徴を見てみましょう。

自己中心的な行動をとる

共感力が足りない人は、しばしば物事を自分中心に解釈し、「自己中心的」な行動をとります。自分の振る舞いが周囲にどのような影響を与えるかを考慮しないまま、他人の気持ちやニーズよりも自分の都合を優先して行動しがちです。

「自分がいちばん」で生きているので、そもそも他者の気持ちを察したり、同調したりすること自体が少なく、そこに努力を払おうという意識も少ないのが特徴です。

他者への関心がほぼない

共感力が不足している人は、自分以外の他者の問題や感情への関心が薄いことも特徴です。人と関わること自体がストレスなため、関心のアンテナをあえておろしている場合のほか、そもそもの性格があっさりとしていて、他者の感情や動向を気に掛けない、気にならないという場合もあります。いずれにしても他者に対する関心が乏しいため、共感力を発揮すること自体が難しいといえます。

対人関係を築くのが苦手

共感力が低い人は、対人コミュニケーションへの苦手意識や、一人で過ごすことを好む性格などから、他人との間に深い感情的なつながりを築くことが不得意です。また、過去に対人関係で苦い思いをしたトラウマから、あえて人と一定の距離を取り続けているという場合もあります。総じて他者との接点があまりなく、共感を生じるような経験自体が日常に少ないという特徴があります。

他人の気持ちを理解できない

共感力がない人は、他者の気持ちや喜怒哀楽の感情を察したり、理解したりすること自体が苦手です。悪気なく「なんで泣いているのかと思った」「どうしてそんなに喜んでいるのかわからない」といったコメントをしがちなタイプでもあります。自分の価値観や嗜好とは異なるために理解や共感ができないのではなく、相手の立場に立って考えること自体が不得意な場合が少なくありません。そのため、素で他者の気持ちや読み違えたり、行動を誤解したりしてしまうこともあります。

表現の不足

共感力が低い人は総じて、自分の気持ちや感情、想いを他者に対して言葉や表情、しぐさなどで表し、伝えることが苦手です。「どうせわかってもらえない」という思いから、他者と積極的に関わろうとせず、気持ちを共有することを避けがちです。そうした傾向から、対人コミュニケーションに問題を抱えることも少なくありません。

共感力を高める方法

共感力は、効果的な方法にもとづいて日々意識してトレーニングを重ねることにより、高めていくことができる能力です。代表的なものをご紹介します。

自他の感情を味わう

まずは他者の感情を気にかける前に、自分自身の感情に意識を向け、その動きを観察し、味わうことから始めてみましょう。
感情には、怒りや喜び、不安や悲しみなどさまざまなものがあります。「感情的になる」という言い方などから、感情は制御すべきネガティブなものであると思い込み、自分の感情から目を背けている人が少なくないようです。

臨床心理士の玉井仁氏は著書『7つの感情』の中で、感情には人を危険などから守るプラスの役割もあることにふれ、次のように説いています。「例えば、怒りは自分を大切に守るアラーム、不安は未来への備えを促すアラーム、恐怖は危険への対処を促すアラームです。一見あなたを振り回し、苦しめるかのように見える感情は、あなたを守るために存在しているとも言えるのです。『ネガティブな感情は、実はあなたの味方だった!』というわけです。しかし、大切な使命と力をもって登場してくれているこれらの感情も、対処の仕方によっては、それこそ心を乗っ取り、人生を破壊する方向に向いてしまいます。つまり、感情が生じたときに、どのように取り扱うかが非常に大事になってきます」

(玉井仁『7つの感情』モラロジー道徳教育財団)

共感力を育てるためにはまず、ここに挙げたような感情のメカニズムを理解したうえで、自身の感情を味わい、上手な「付き合い方」を身に着けていくことが大切です。そうして感情の意味を体感的に理解することができれば、自分と同じような感情を他者の中にも見つけ出し、共感をもって受け止めることもできていくでしょう。

異なる視点への理解

自分の興味関心の範囲にとどまらず、あえて異なる文化や社会的なバックグラウンドをもつ人と接したり、その考えに触れたりすることで、自分の視野、視点が広がり、共感力を高めることができます。人は誰しも、自身の経験から物事を「こうに違いない」と固定的にみるクセがあるものです。そうした視野の狭さが、気づかないうちに異なる意見を受け入れることを拒み、他者への共感力を損なわせている可能性があります。

自分の殻から一歩外に出て、相手の立場に立って物事をとらえ直すこと。それが相手の気持ちを理解する王道です。自分とは異なる価値観や意見を遠ざけず「オープンマインド」で受け止める姿勢が、共感力を育てます。

自己反省と成長

自分の感情を理解し、他者の考えや行動に関心を向けることができるようになったら、そこに自身の状況を客観的に観察し、振り返る「自己反省」の習慣を加えてみましょう。反省は後悔とは違い、過去を消極的に回想することではありません。自分自身を冷静に省みて「不完全な自分」を自覚すること。それは言葉を変えれば、自分の現在地を確認し、未来に向けてポジティブな軌道修正をしたり、成長の“伸びしろ”を発見したりするための積極的なアクションです。

「不完全な自分」を受け容れる心の柔らかさは、同じように「不完全な他者」を理解し、認め、互いの気持ちを通わせる関係性を育てます。

眠りに入る前などに、静かに1日の自分を振り返る「自己反省」の習慣が、共感力を高めます。

アクティブリスニングの実践

共感力を高める上では、目の前にいる相手の話す言葉や表情を注意深く読み取り、そこに流れる感情を感じ取る「アクティブリスニング」のスキルを磨くことが有効です。

ポイントは「耳」の聴覚だけで聞こうとしないこと。「目」を使って相手のちょっとした表情の変化やしぐさを観察し、「心」を働かせて、その表情やしぐさの裏にある相手の感情を想像するよう心がけましょう。耳と目と心をフル活用して「聴く」。それによって単に耳で聞くだけでは気づけない、相手の気持ちの変化や感情の有り様を理解できるようになり、共感力が高まります。

加えて、うなずきや相づちなどのリアクションを通じて、相手の感情をきちんと受け止めていること、共感していることを表現しましょう。そうしたリアクションによって、相手は「感情を受け止めてもらえている」「共感されている」という実感を抱き、安心して自身の感情や思いを開示してくれるようになるでしょう。アクティブリスニングをうまく活用することで、互いの共感性が高まる好循環が期待できます。

まとめ

ここまで、共感力がない人の特徴や高める方法について見てきました。

お互いのことを理解し、深く分かり合う共感力。それはAI(人工知能)との共生が問われる今、人間にしかできない仕事や生き方を模索するうえで、カギとなる能力ともいわれています。他者に心を寄せ、共感し、感情を反すうしながら気づかせていく。そんな共感型の人の育て方、導き方がこれからのリーダーには求められていくでしょう。

共感力を高める働き方、生き方のヒントになれば幸いです。

この記事の監修者

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