子育てから逃げたいと感じたらどうすればよい?原因・罪悪感との向き合い方と楽になる方法

ECブログ

「子供はかわいい。でも、ほんの少しでいいから一人になりたい」
そんなふうに、子育てから逃げ出したい衝動に駆られ、思い通りにならない現実に涙があふれそうになることはありませんか。
多くの人が親になる方法をよく知らないまま子育てを始めて、一生懸命頑張っているのですから、その頑張りはすばらしいことなのです。でも、自分の不器用さや感情の波に左右されて落ち込んでしまう日もあります。
この記事では、子育てから逃げたくなる原因を紐解きながら、その罪悪感を手放し、再び子供と穏やかに向き合うための視点と方法をお伝えします。

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目次△▼▽
* この記事の要点 *
・逃げたい気持ちは愛情の欠如ではなく、心身の限界を知らせるサイン。
・「良い親」の理想を手放し、基準を下げて自分を休ませる行動をとる。
・外部のサポートや相談窓口を利用して、安全に距離を置く方法もある。
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「子育てから逃げたい」と感じるのは自然なこと

子育てから逃げたいという感情は、愛情の欠如によるものではなく、責任感が強すぎることによる心身からのSOSです。休むことなく頑張り続ける日常に、心身が限界を迎えている状態です。
子育てから逃げたいという気持ちは、多くの親が一度は抱くもので、特別なことではありません。いつも笑顔のママ友も、実は見えないところでは同じような葛藤を抱えているかもしれません。
決して子供を愛していないから逃げたいのではなく、責任重大かつ休みのない仕事に心身が限界を迎えているだけなのです。まずはその気持ちを否定せずに「あぁ、私は今すごく疲れているんだな」と自分自身で気づいてあげることが大切です。

子育てから逃げたくなる原因

逃げ出したいほどのつらさは、何か1つの理由ではなく、小さな要因がいくつも積み重なって起こるものです。

睡眠不足と休めない日常

夜泣きが続いたり、まだ日も昇らない早朝に起こされたり。かといって昼寝ができるわけでもない。子育ては睡眠不足との戦いでもあります。
まとまった睡眠を取れない状態が長く続くことは、想像以上に心身を疲れさせます。6時間睡眠が2週間続くと、2日間の完全徹夜明けと同じレベルまで認知機能が低下する(Van Dongen et al., 2003)という報告があるほどです。
睡眠不足が続くと、頭はぼーっとして、疲労が回復しないまま次の日を迎えるため、些細なことでも余裕がなくなり、感情のコントロールが難しくなります。

ワンオペ育児と孤独感

パートナーの帰りが遅く、日中ずっと子供と二人きりという家庭は少なくありません。子育てをしていると、パートナー以外の大人とおしゃべりをしたのはいつが最後だったか思い出せないくらい、大人と会話をしない日が続くことも珍しくありません。
ワンオペ育児は、社会から切り離されたような孤独感を強めます。疲れているのに周囲に頼れない、または頼れる人がいないという物理的・心理的な孤立が親を追い詰める大きな要因になります。孤独は「1日タバコを15本吸うのと同等の健康リスクがある」(Julianne Holt-Lunstad, 2010)といわれるほど、心身に強いストレスをかけることを知っておきましょう。

思い通りにならないストレス

子供は大人の思い通りには動かず、何をするにも時間がかかります。我慢強く待つにも忍耐力がいりますし、子供を無理矢理動かせて大泣きされようものなら、ストレスは何倍にも膨らみます。思い通りにならない状態が続くと、「もうどうしていいか分からない」とお手上げ状態に。
職場では、部下や同僚は言葉で伝えれば大体のことは理解してくれます。さらに言えば、言葉にしなくても察してくれることだってありますよね。そんな世界を知っているからこそ、少しも思い通りにならない子育てにはストレスを感じやすいのかもしれません。

自分の時間がまったく持てない

自分のトイレや食事すら中断される日常が続き、一人になれる時間がない日々。趣味や友人との時間を諦めるうちに、自分が自分でなくなっていく感覚に陥ることはありませんか。母親・父親以外の顔を持てないことは閉塞感につながります。親である前に一人の人間であるという事実を、子育てで忙しい日常が忘れさせてしまうのです。

周囲と比べて自分を責めてしまう

SNSで見る楽しそうな育児の投稿と自分の日常を比べ、落ち込んでしまうことは誰にでもあります。「この人はできているのに私はダメ親だ」という思い込みで自分を責め、無力感や孤独感でいっぱいになることも。
しかし、SNSで発信されているのは切り取られた一場面であり、実際の日常とは異なることが多いものです。カメラに映らないだけで、きれいなダイニングの横には実は洗濯物が山積みになっているかもしれません。

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「逃げたい」気持ちが危険なサインのとき

「逃げたい」気持ちがただの疲れによるものではなく、早急な対処が必要となる危険なサインの場合もあります。

心や体の状態に不調などをきたしてしまう

眠れない、食欲がない、何をしても楽しく感じられないという状態が続くのは自分自身からのSOSです。理由もなく涙が出たり、朝起き上がれなかったりということはありませんか。こうしたサインが2週間以上続く場合は、単なる休息だけでは回復しきれない段階になっています。体の不調は、心が限界を超えたことを知らせる最後の警報装置だと思っておきましょう。

子供への感情が抑えられない

怒鳴る回数が増えて自己嫌悪に陥ったり、子供に手が出そうになったりする瞬間があるなら、子供の安全を確保したうえでその場をいったん離れることが最優先になります。この段階になってしまったら、自力での解決を目指さず外の力を借りる判断が必要です。感情の爆発は、あなたに耐えきれないほどのストレスがかかっている証拠です。

感情が爆発する前に自分の心をコントロールする対処法もあります。怒りの感情と上手に付き合うヒントは子供に怒鳴ってしまうのはやめられる? 子供への影響や怒ってしまった後の対処法も解説で紹介しています。

専門家に相談したほうがよい状態

産後うつをはじめ、育児期の心の不調は誰にでも起こりうるものです。気力が戻らない状態が続くなら、産婦人科や心療内科、保健センターへ相談してみましょう。早く相談するほど早い回復も期待できます。受診することは弱さではなく、子供を守るための勇気ある行動です。専門家は、あなたが一人で抱え込んできた荷物を一緒に下ろす手伝いをしてくれます。

子育ての罪悪感との向き合い方

「逃げたい」と思う自分はダメ親なのか。そんな罪悪感との向き合い方について考えてみます。

「逃げたい」と思う自分を責めない

逃げたい気持ちは、子供への愛情の有無とは別のものであると理解してください。限界を感じる力があるからこそ、壊れる前に立ち止まることができるのです。まずは自分の状態を認め、「逃げたくなるほど頑張っているんだ」と労うことが、責める気持ちを手放す出発点になります。

「良い親であるべき」という理想を手放す

完璧な親でなければいけないという思い込みがあると、頑張れなかったことやできなかったことが自分を責めるための材料に変わってしまいます。
子供が求める良い親と、親自身が思い描く良い親の姿は、時に大きくかけ離れていることがあります。子供にとって本当に必要なのは、栄養バランスが完璧な手づくり料理やチリ1つない部屋よりも、機嫌よく笑顔で過ごしている親の姿なのです。

できたことに目を向ける

子供がケガをせずに1日過ごせた、レトルトでも食事を準備した、おはようと挨拶をした。それだけでもあなたは十分子育てを頑張っています。
1日の終わりにできなかったことではなく、できたことを1つ思い出してみてください。小さな「できた」を積み重ねることで、自己否定の連鎖を止めやすくなります。「今日も親子で生き延びた」と自分に○をつける習慣が、心に余白を生みます。

人に頼ることは甘えではないと知る

「甘え」と「頼る」の違いは、「責任の放棄」か「責任を果たすための現実的な手段」かという点にあります。
悩みを親が一人で抱え込むことは、結果的に子供の不利益になることもあります。人に頼ることは決して責任放棄ではなく、家庭をうまく回していくための賢い選択です。子供は未熟なので一人では生きられませんが、大人になっても完全に一人で生きていくことはできません。誰にもお世話にならず、誰にも迷惑をかけずに生きている人は、この世界に一人もいないのです。
頼られる側は、あなたが思っている以上に「頼ってもらえて嬉しい」と感じているものです。もし「頼ってしまって申し訳ない」という罪悪感があるのなら、「ありがとう。いつか恩返ししますね」と心の中で思ってみてはどうでしょうか。お返しといっても、高価な贈りものをする必要はありません。あなたが笑顔でいること、子供がのびのびと過ごすこと。そのことこそが、一番のお返しになっています。

ストレスと罪悪感を減らす方法

今日から試せる、ストレスと罪悪感を減らすための具体的な方法を紹介します。

短時間でも一人になる時間をつくる

矛盾するようですが、子育てから逃げたいと感じている人は、丸1日子供と離れることに罪悪感を持ちつことがあります。それほど責任感が強いのです。
1日が無理ならば、ほんの数十分でよいので子供と物理的に離れる時間を確保してみましょう。パートナーや家族に預けられない場合は、子供が安全な場所にいることを確認したうえで、別室で深呼吸するだけでも効果はあります。

家事の基準を下げる

真面目な人ほど、「手抜き=サボり」と考えがちです。しかし、家事の基準を下げることは怠慢ではなく、あなた自身を守るためのポジティブな選択です。
食事はレトルトや惣菜で済ませてもいいですし、掃除は来客がないなら後回しにしたって生活は困りません。便利家電や惣菜にお金をかけることに罪悪感を抱く必要もありません。それらは、あなたの笑顔や体力を取り戻すための「大切な投資」だからです。
限界を迎える前に、「今日はこれをやらない」と明確な境界線を引いてしまいましょう。家事が完璧でも、あなたが疲弊してイライラしてしまっては本末転倒です。少しくらい部屋がとっ散らかっていても、夕飯がテイクアウトでも、今日1日が無事に終われば合格点。完璧でない日常を許せるようになることが、結果的に家族全員の心の平穏を守ることにつながります。

気持ちを言葉にして外に出す

ノートに書き出す、信頼できる人に話すなど、感情を吐き出す場所を持っておきましょう。言葉にすることで、自分が何に一番つらさを感じているかが整理されます。ただ聞いてもらい「それは大変だね」と共感してもらうだけで、心の負担は軽くなるものです。

同じ立場の人とつながる

地域の子育て支援センターや児童館では、同じ悩みを持つ親と話す機会があります。「自分だけではなかった」と知ることが、孤独感を大きく和らげます。他人と比べるためではなく、あなたの気持ちを吐き出す場所を見つけるために出かけてみましょう。

生活リズムと体調を整える

睡眠・食事・軽い運動という基本が感情の安定に直結します。子供が寝たら、残った家事をせずに一緒に寝てしまう日をつくる勇気を持ってください。深刻な心の問題となってしまう前に、まずは体のコンディションを整えることを優先しましょう。

安全に「逃げる」という考え方

あなたと家族のために、場合によっては安全に「逃げる」という考え方もあります。具体的な選択肢について解説します。

一時預かりやサポート制度を使う

自治体には一時預かり事業、ファミリー・サポート・センター事業、病児保育事業といった制度が用意されています。ただし、利用できるサービスや条件は市区町村ごとに異なり、事前登録が必要な制度もあるため、心に少しでも余裕のあるうちに自治体の窓口で確認しておくことをおすすめします。
こうした制度は、子育て中の家族をサポートするために用意されたものですから、使うことに後ろめたさを感じる必要はありません。
民間で日本初の小児科専門病院・大阪旭こども病院の理事長で、全国病児保育協議会名誉会長の木野稔さんは、病児保育は安心な家庭生活のためのセーフティネットだといいます。

事前に登録しているだけでお母さんたちにとっては安心なのです。
どうしても仕事を休めない時もあるでしょう。あるいは、相談する人がいなくて、家で見るのが心配な時もあるでしょう。親子がイライラし、不安なまま家で過ごすのだけは避けたいものです。

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出典

50年親子に寄り添い続ける小児科医が教える_強い体と心が育つ_0歳からの遠回りしない子育て

木野 稔[著]/184ページ/1,540円(税込)

家族と役割を話し合う

どの家事や育児をどちらが担うのかを、その場のなりゆきではなく、具体的な作業を挙げて分担してみましょう。「手伝う」ではなく「分担する」という前提に立つことで、負担の偏りが見えやすくなります。

物理的に距離を置く時間をつくる

可能であれば、外部のサポートを受けて数時間の外出や実家での休養など、意識的に子供と離れる時間を確保してください。離れることで「あぁ、やっぱりかわいいな」とわが子への愛情を再確認できたという声は非常に多いものです。安全に逃げることは決して育児放棄ではなく、子供とまた笑顔で向き合うための必要な時間なのです。

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子育てがつらいときの相談先

一人で抱え込まず、誰かに話すだけで気持ちが大きく楽になることがあります。
2024年から市区町村に「こども家庭センター」の設置が進められており、妊娠期から子育て期までを早い段階から継続的に支援できるようになりつつあります。つらいときや誰かに話を聞いてほしいときは、お住まいの市役所・区役所にある「こども家庭センター」に気軽に連絡してみてください。地域によって名称が違うこともありますが、役所に「子育てのことで相談がしたい」と伝えれば、適切な担当窓口へ案内してもらえます。
もし、眠れない状態が続くなど心身の不調が強い場合は、産婦人科や心療内科も回復の手助けをしてくれます。あなたとあなたの子供に寄り添った本当の解決策を見つけるためにも、専門家の力を借りることは決して恥ずかしいことではありません。

まとめ

理想の親像に縛られず、手の抜きどころを考えて他人の力を借りることは、自分と子供を守るために必要な賢い選択です。
まずは自分自身を責めるのをやめ、「今日も1日、よく乗り切った」と自分を労ってあげましょう。一人で抱え込まずに、ほんの少しでも自分を休ませる行動を起こすことが、再び子供と穏やかに向き合うための余白となります。
それでも、現実には毎日休むことなく続いていく育児の中で「自分の育て方はこれでいいのかな」「どうしてもイライラしてしまう」と悩む方に、心を少し軽くしてくれる1冊を紹介します。

自分の育て方はこれでいいのかなと悩んだときに

50年にわたり親子を見守ってきた小児科医があなたの悩みに答えます

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50年親子に寄り添い続ける小児科医が教える 強い体と心が育つ0歳からの遠回りしない子育て

木野稔【著】/1,540円(税込)/184ページ

本書でわかること

・子供の心身の発達に本当に必要なことと、そうでないことの区別

・親自身の不安やイライラとの向き合い方

・完璧を目指さず、肩の力を抜いて育児を楽しむためのヒント

こんな方におすすめです

・「なんで?」「どうして?」と自分や子供を責めがち

・情報がありすぎて、何が正解か分からず不安

・子供がちゃんと育つか不安でいっぱい

\ 監修者 /

富田裕之

公益財団法人モラロジー道徳教育財団コンテンツ開発局長として「心豊かな生き方・働き方」をテーマとしたコンテンツ制作に従事。「正しいのはわかっているけれど、現実では難しい」そんな日常の葛藤に寄り添い、毎日を少しずつアップデートする、温かくも本質的なヒントを届けている。中小企業診断士。キャリアコンサルタント。

富田裕之のプロフィールはこちら>>>

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\ 執筆者 /

ニューモラル 仕事と生き方ラボ

ニューモラルは「New(新しい)」と「Moral(道徳)」の掛け合わせから生まれた言葉です。学校で習った道徳から一歩進み、社会の中で生きる私たち大人が、毎日を心穏やかに、自分らしく生きるために欠かせない「人間力」を高めるための“新しい”考え方、道筋を提供しています。

ニューモラルブックストアでは、よりよい仕事生活、よりよい生き方をめざす、すべての人に役立つ本や雑誌、イベントを各種とりそろえています。あなたの人生に寄りそう1冊がきっと見つかります。

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