社会人は勉強するべき?忙しい人でも勉強できる方法とは

ECブログ

学生の本分が勉強であり「学び」なのは言うまでもありませんが、社会に出た後はどうでしょうか。昨今は学び直しの機会としてリスキリングやリカレント教育という言葉も聞かれるようになりました。社会人になっても勉強し続けることが大切な理由について、一緒に考えてみましょう。

* この記事の要点 *
・時代の変化に追いつき、AIに取って代わられないためには「勉強」が欠かせない。
・フルタイムの社会人にとっては時間の捻出、体力の減退、モチベーションキープが課題。
・一見つながりのないように見える知識やスキルが思わぬところで役立つことも。
目次▽▲▽

かつてない変化のスピード

社会やビジネスのあり方やコミュニケーションの手段、人々の価値観が急速に変わり、将来の予測が難しい現代において、さまざまなところで変化のスピードが加速しているように感じて、危機感を抱いている人も多いでしょう。
たとえば、現在の60代はバブルの絶頂期とその崩壊、Windows 95に始まるインターネットの普及など日本経済の過渡期を目の当たりにした世代。スキルや情報のアップデートが求められるだけでなく、これまでの働き方や指導方法が「古い価値観」として否定されることには、少なからず葛藤もあったはずです。
人生の先輩たちの経験は、次の50年を生きる私たちにとっても他人事ではありません。近年はAI(人工知能)をビジネスに活用する企業が急増して、AIを使いこなせる人材への注目が高まっています。一方でAIの台頭によって「なくなる仕事」も少なくありません。かつてなく早い社会の変化のスピードに追いつき、生き残るためには、何よりも「学び続ける」姿勢が大切です。

自分を広げるための取り組み

『7つの感情』や『私、合ってますよね?』の著作を持つ臨床心理士の玉井仁さんは、会社や大学などに所属することは「自分の社会的な立ち位置を示すことでもある」として、リスキリングやリカレント教育について、「自分を固定する必要はないという視点が広がりつつある」と伝えています。

一度「これをやっていこう」と決めた後でも大胆に変更していく人や、ひとつに決めない生き方を選ぶ人もいます。近年提唱されているリスキリングやリカレントという概念も、そのような状況を後押ししているのかもしれません。
リスキリングとは、企業が自社の従業員に対して、さまざまな方法でスキルや技術を新たに学ぶ機会を提供することを目的としており、今までの業種に限定せずに新しい領域の学びを促しています。
一方でリカレント教育とは、従業員が自主的にスキルの向上や新しい技術を学ぶ直しによって習得することで、しばしば今現在の業務の新しい知見を得たり、時代に追いつこうとアップデートするための学びでもあります。リスキリングなどは、「私はこうだ」と決めたものを手放し、新たな世界へと打って出るような取り組みとも言えます。

出典:私、合ってますよね?しちゃう、できない、やめられないの正体

社会人は勉強したほうが良い?

ここからは社会人が勉強を続けるべき理由をご紹介します。

キャリアアップにつながる

この時代、希望の企業に就職したところで“人生あがり”というわけにはいきません。会社員であれば部署移動や転勤など、働く場所や扱う業務は固定されず「数年後も同じ仕事をしていればいい」が許される職場はそうそうないのではないでしょうか。フリーランスや自営業であればなおさら業界やマーケットの変化に敏感に反応する必要があります。
勉強を続けることはみずからの知識やスキルをアップデートすることでもあります。担当している業務の専門性を深めることは現場での評価を上げるだけでなく、転職先の選択肢を広げることにもつながります。

収入アップのチャンスが増える

会社が存在する最大の目的は「利益の追求」です。ですから、会社員は所属する企業に対して「どんな形でどれだけ貢献できるか」を常に求められます。その対価が給与に反映されています。
会社への貢献度が高ければ重要な仕事を任されるようになり、役職や責任が上がって収入アップにつながる可能性もあるでしょう。転職を考えている人であれば、自身の市場価値を高め、よりステータスの高いポジションを狙うことができるかもしれません。

将来の不安を減らせる

年間の企業倒産件数は1万件を超え、今後も増え続けることが予想されています。特に中小企業においては物価高や人手不足に加え、後継者不足という問題も抱えています。
数年後の業界の動向も見えない状況では、今いる会社を離れても「仕事を続けていく」という覚悟が必要です。その点、勉強する習慣を持つ人は普段から新しい知識を取り入れようとする姿勢が身に付いています。そのような人材は、想定外のシチュエーションに取り乱すことなく柔軟に対応する“体力”があります。

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社会人が勉強できない理由

社会人になると、勉強を続けるのが難しくなる理由についても考えてみましょう。

忙しくて時間が取れない

学生との最大の違いは「時間がないこと」です。学生時代は授業以外の時間はある程度は自由に過ごせましたが、フルタイムで働く人の多くは1日の多くの時間を仕事に費やしています。仕事をしていなくても家事や育児、介護に追われている人もいるでしょう。その上、若い頃は無限のように思われた体力は確実に落ちていますから、それらのことを済ませた後で「さぁやるぞ!」と机に向かう気力が残っている人はいったいどれだけいるでしょうか。
勉強は1日15分でもコツコツと継続することが大切ですが、勤務時間が不規則な仕事の場合はさらに勉強時間の確保が難しくなります。

勉強の習慣が身に付いていない

就職すると多くの社会人は仕事が生活の中心になりますから、どうしても目の前の仕事や周りの人間関係が優先になります。最初はやる気があったとしても、勉強する習慣が身に付いていなければ長続きしません。慢性的な残業や職場の同僚との付き合いなどに追われ、「いつかやろうと思ったまま1年が経ってしまった」というケースも珍しくありません。

何を勉強すればいいのかわからない

資格取得やスキルアップに向けて「何かを始めたい」と思ってはいるものの、そもそも「何を勉強すればいいのかわからない」という人もいるかもしれません。そんな人はぜひ書店に行って、興味がある本棚や資格試験の棚の前を歩いてみてください。自分の仕事に役立ちそうな勉強や何か気になる資格が見つかるはずです。

社会人が勉強するためにはどうするべき?

先ほどもお伝えした通り、社会人には仕事や家庭内のもろもろの作業があり、学生のように勉強だけしていればいいわけではありません。時間配分を意識しながら無理のない範囲で効率的に取り組むことが大切です。

スキマ時間を活用する

朝の時間や帰宅後などのまとまった時間がとれなくても、スキマ時間で勉強することは可能です。オーディオブックやスマホの学習アプリを活用すれば、通勤中や昼休みをインプットの時間に当てることができます。一方、資格試験の前などには家族や周囲の協力を仰いで、グッと集中するなどのメリハリも大切です。

目標を設定する

まったくゴールが見えないまま走り続けるのはつらいもの。社会人は学生とは違って、誰かが時間割やカリキュラムを組んでくれるわけではありません。大きな目標と小さな目標を組み合わせながら「このテキストはひと月で終わらせよう」「○年後までには合格したい」など、自分自身で目標や達成までの期限を設定するとモチベーションが保てます。
どうにも1人ではやる気がでないという人は、オンラインサロンなどで同じ目標を持つ仲間とつながるのもお勧めです。

楽しんで学ぶ工夫をする

ただでさえ仕事で疲れているのですから、せめて勉強くらい楽しんでやらないと続けられません。最近は動画講座やゲーム感覚で学べるアプリ、AIを使った英語学習などさまざまな種類の教材が出ています。無料や安価なサービスも多いので自分に合ったものを探してみましょう。
子供の脳には「丸暗記が得意」という特性がありますが、大人の場合は事情が少し異なります。大人の場合は脳が「自分と関係がありそう」と感じると、それを知識として頭に残そうとするため、情報と情報の“意味づけ”が重要とされています。
ですから、参考書などを購入した際は必ずしも最初から順番に読む必要はありません。パラパラとめくりながら自分が興味を持ったところから始める方が効率的なのです。

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社会人はどんなことを勉強するべき?

社会人は具体的にどのようなことを学べばいいのでしょうか。今現在の自分の業務に関する勉強や資格、ビジネススキルなどはすぐに仕事に活かせますし、もちろん仕事と直接関係のないことを学ぶのも悪くない選択です。現在の自分の仕事とは一見関係のない分野であっても、思わぬところで役立つことがあります。

ビジネススキル

情報収集やプレゼンテーション、コミュニケーション能力、交渉術などのビジネススキルはどこの職場でも生かすことができる能力です。日本の企業は入社後、上司や先輩からOJT(オンザ・ジョブ・トレーニング)で実践的な知識やスキルを学ぶことが多く、その場の即戦力として育てられます。
一方で「人生100年時代」とも言われる現代では、特定のスキルだけを武器にひとつの企業でサラリーマン生活を過ごせる人は減っており、場所を選ばないビジネススキルを身に付ける重要性が高まっています。

ITスキル

どの職種であっても基本的なITスキルは欠かせませんが、さらにプログラミングやデータ分析などの専門性の高いスキルを持っていると、どこに行っても重宝されます。職種によっては業務の効率化や正確性の担保に活かすことも可能です。
近年は、誰でも無料で活用できるオンラインサービスや生成AIが数多く登場しています。あまたあるサービスから「何をどのように使うのか」や品質を見分ける危機管理能力も問われています。

語学学習

英語や中国語など話者の多い言語を学ぶことは、確実にビジネスチャンスにつながります。語学を学ぶとは同時に異文化を学ぶことでもありますから、グローバルな感覚や視野を広げるきっかけになります。さらにアカデミックな論文の多くは英語で書かれています。オリジナルの文献に直接当たれるのは大きなメリットです。

お金の知識(投資・資産運用)

仕事では数字やデータに厳しい人が、なぜか自分のお金についての話になると「ただ貯金しているだけ」という人がいます。とはいえ、すべての人にとって基本的なお金の知識は欠かせません。資産運用や税金の知識を身に付けておけば、ある程度は経済的な不安を減らすことができますし、子供の教育費や残りの住宅ローンの額をきちんと把握しておくと、老後に向けて無理のない資金計画を立てる手助けになります。

資格取得

ファイナンシャルプランナー、日商簿記、宅建(宅地建物取引士)などの資格は需要が高く、身に付けておいて損はありません。またTOEICや英検なども分かりやすく自身の英語力を証明することができます。ITを活用する職場にいる人であれば、ITパスポートなどで幅広い知識を学ぶのもお勧めです。

まとめ

今回は「社会人が勉強をするべき理由」についてお伝えしてきました。社会人になるとさまざまな場面で「学生のときにもっと勉強しておけばよかった」と後悔することは少なくありませんが、思い立ったが吉日。今から始めても決して遅くはありません。
年齢や場所に関わらず人々が自由に学び続ける「生涯学習」が注目されているように、人生における学びとは自分の世界を広げてくれる豊かなもの。何歳になっても学び続ける楽しさを忘れずにいたいですね。

ニューモラル出版

\ この記事の監修者 /

ニューモラル 仕事と生き方ラボ ニューモラルは「New(新しい)」と「Moral(道徳)」の掛け合わせから生まれた言葉です。学校で習った道徳から一歩進み、社会の中で生きる私たち大人が、毎日を心穏やかに、自分らしく生きるために欠かせない「人間力」を高めるための“新しい”考え方、道筋を提供しています。

ニューモラルブックストアでは、よりよい仕事生活、よりよい生き方をめざす、すべての人に役立つ本や雑誌、イベントを各種とりそろえています。あなたの人生に寄りそう1冊がきっと見つかります。

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