好奇心とは?旺盛な人の特徴やビジネスで求められている理由を解説

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「好奇心」とは未知のものに対して興味を抱き、みずから進んで「知ろう」とする心の動きです。目に映るものすべてが新鮮な子供は、何に対しても「なぜ?どうして?」と興味を持つことで周囲との接点を増やし、世界を広げていきますが、好奇心は何も小さな子供だけにそなわっているわけではありません。
それなりに経験や知識をたくわえた大人であっても、好奇心を保ち続けることは可能です。今回は、好奇心が旺盛な人の特徴やそのような人がビジネスで求められる理由についてお伝えします。

* この記事の要点 *
・知識を広げる「拡散的好奇心」と、知識を深める「特殊的好奇心」がある。
・好奇心が旺盛な人は結果だけでなく、自分が変わっていく過程にも意味を見出す。
・もともとの資質だけでなく、あとから好奇心を身に付けることができる。
目次▽▲▽

好奇心とは?

好奇心とは、新しいものや未知の事柄に対して強い興味を持ち、「知りたい」「体験したい」と求める内的な欲求です。人間に本能的に備わっていると同時に、知識や経験を積むための出発点であり、人が生涯にわたって学びや成長を続けるための原動力にもなります。年齢や状況に関わらず発揮されますが、その対象やあらわれ方には個人差があります。

好奇心には大きく2種類ある

好奇心は性質や対象、深度が異なる2種類に分けられます。まずは、知識を広げる「拡散的好奇心」と、知識を深める「特殊的好奇心」についてご紹介します。

拡散的好奇心

「新しいことに挑戦するのが好き」「知らない場所に行くとワクワクする」という気持ちは拡散的好奇心によるもの。新しい刺激を求めて「なんとなく面白そう」「いろんなことを知りたい」という動機で新しい趣味を始めたり知らない土地を旅行したりするのは、この拡散的好奇心が働いている状態です。
拡散的好奇心が刺激されると特定のジャンルにこだわらず何事にも興味関心を示すため、創造性や柔軟な思考を育てるのに役立ちます。

特殊的好奇心

一方、特定の対象について「なぜ?どうして?」と深く追求しようとするのが特殊的好奇心です。人によって対象は異なりますが、科学的な研究やアート、芸能などの専門分野の探求もこれに当たります。特定の分野やテーマの情報を集めて徹底的に理解しようとするなど、拡散的好奇心と比べると目的や対象が明確で、範囲が限定されているのが特徴です。

好奇心が旺盛な人の特徴

好奇心が旺盛な人にはいくつかの共通する特徴があります。

常に新しいことに挑戦する

好奇心が旺盛な人は日常の中で新しいことを見つけるのが得意で、いつも「もっと面白いことはないか」とアンテナを張っています。新しい習い事やスキルの取得をめざす際に「これを身に付けたらどう役立つか」を気にするよりも、まずは挑戦すること自体を楽しもうとする姿勢が特徴です。
そのため、仕事とは違う分野でプロ並みのスキルや知識を持つ人もいれば、最新のガジェットに詳しい高齢者の方もいます。

質問をたくさんする

疑問に思うことがあったらすぐ質問するのも好奇心が強い人の特徴です。『子どもは40000回質問する』という本があるように、幼い子供は知的好奇心にあふれています。同様に「なぜ?どうして?」といった問いを自然に口にする人は、物事を「深く理解したい」という欲求が強い証拠。それでいて答えを聞いただけで満足するのではなく、自分の頭で考える姿勢が身に付いています。

視野が広い

多様な文化や価値観に興味を持ち、日常的に情報を知識として吸収しているため、さまざまな角度から物事を見ようとする人が多いようです。一方的な決めつけや片方だけが得をするような考え方ではなく、ひとつの視点や立場にとらわれず状況を俯瞰して見ることが習慣になっています。
世間のニュースにも敏感で、それを「自分ごと」として受け取れる想像力と「だから自分はどうするべきか」と冷静に考える客観的な態度がバランスよく存在しています。

リスクを恐れない

「失敗してもいいからやってみたい!」と思えるのは好奇心のなせる技です。人類で初めて納豆やウニ、ナマコを食した先人たちのおかげで現代の私たちは“恩恵”に預かっていますし、そのような個人的な好奇心から生まれた技術やテクノロジーは少なくありません。
とはいえ、初めにフグを食べた人はその毒に当たって苦しんだはずですから、リスクがあることを知り、それを引き受ける覚悟も必要ですね。

自分の成長を楽しむ

好奇心の強い人は「分かるようになった」「できるようになった」という感覚を大切にし、自分が変わっていく過程そのものに喜びや面白みを見出します。興味があるものを無我夢中で追いかけていたつもりが、気付いたら「高いスキルを身に付けていた」という人もいるかもしれません。苦労を苦労と思わず没頭できるのもひとつの才能です。

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好奇心旺盛な人がビジネスで求められている理由

好奇心旺盛な人がビジネスの現場でも需要が高いのはなぜでしょうか?企業が求める資質についても考えてみましょう。

新しいアイデアを生み出す能力がある

好奇心が旺盛な人はアイデアの引き出しが多く、柔軟な発想を生み出すのが得意です。自分の業務や専門分野以外の知識も持っており、それらを組み合わせることで新しい価値を生み出すこともできるでしょう。まだ誰もやっていないような仕事にも果敢に取り組み、組織に新しい風を吹き込んでくれる存在として周囲の社員の刺激にもなるはずです。

学び続ける姿勢がある

変化の激しい業界では学び続けようとする姿勢が不可欠です。好奇心が学びの原動力になる人は、新しい知識やスキルの習得やみずからのアップデートに前向きです。そのような人材はどの職場にいっても重宝されることでしょう。

変化への適応力が高い

環境が変わることをいとわず、柔軟に対応できるのも好奇心の強い人の特徴です。業務内容やチームの方針が変わっても、それを「面白い変化」ととらえる前向きさを持っています。
多くの会社員は、希望の部署に配属されたからといって、同じ仕事だけをやり続ければいいわけではありません。社会の動きや会社の方針に合わせて仕事の内容も変わるのが当然です。だからこそ、変化への適応力の高い人材が求められています。

コミュニケーション能力が高い

仕事は常に「相手」があるもの。それは取引先であったりクライアントやお客さんであったりしますが、社内外での関係構築のためにはコミュニケーション能力が欠かせません。
好奇心が強い人は、相手の手がける仕事や商品に興味を持ち、積極的に質問を投げかけ意見を交わすことを好みます。このような性質は相手との信頼関係の構築にも大いに役立ちます。

解決思考で問題に向き合える

思いがけないトラブルが発生したときでも、好奇心の強い人の心はすぐには折れません。解決思考で問題に向き合い「これから自分は何をすべきか、何ができるか」を考えます。たとえ失敗しても、そこから学びを得て改善するプロセスを楽しめるのも好奇心がなせる力です。

好奇心を促進するにはどうするべき?

好奇心はもともと備わった資質だけでなく、後天的に身に付けたり意識的に育てたりすることも可能です。好奇心を刺激する行動や考え方についてお伝えします。

新しい体験を積極的に受け容れる

「新しいもの」「未知のもの」はとても魅力的ですが、同時に恐怖やリスクをともないます。それでも行ったことのない場所に出かけて知らない人々と出会い、未経験のジャンルに挑戦することでしか得られない体験があるものです。
ジム・キャリー主演の「イエスマン」は、陰鬱な毎日を送っていた銀行員の男性がすべての決断に「イエス」と答えることで、人生が一変するさまを描いた映画です。離婚をきっかけにふさぎ込み、友人からの誘いにものろうとしなかった主人公。小さなきっかけから、人生を変えるために見ず知らずの人の無理な依頼にもすべて「イエス!」と受け入れることを心に決めます。
そのせいで人に騙されたり、トラブルに巻き込まれたりしてしまうのですが、他者や物事を積極的に受け入れる態度が、人生をどれほど豊かにしてくれるかを教えてくれる1本です。

質問する習慣をつける

小学生の頃、分からない言葉があったら「まず辞書を引きなさい」と教えられましたが、今の私たちはスマホでいつでも知りたい情報にたどり着くことができます。とはいえ、スマホで検索しただけでは「わかったつもり」でしかありません。さらにもう一歩踏み出すためには、その問題について自分の中でもう少し掘り下げた上で、詳しい人に質問してみるのがおすすめです。
会話の中で新しい疑問や興味が浮かんでくることもありますし、相手と実際に話をすることが難しければ、著書を読んだりオンラインセミナーに参加するだけでも、好奇心を刺激することができるはずです。

多様な情報に触れる

好奇心は、じっと座って待っていれば上から降ってくるタイプのものではありません。みずから情報を取りにいくことで興味の対象を広げていく必要があります。新聞などでニュースに目を通したり、テレビで最近のトレンドに触れたりするのもいいでしょう。読書や映画鑑賞、美術館でのアート鑑賞なども内なる好奇心を刺激してくれます。

自分の興味を深掘りする

好きなこと、気になることが見つかったら「なぜそれが好きなのか」「どこに惹かれているのか」を掘り下げてみると好奇心が満たされます。それを繰り返しているうちに、気付いたら専門性が身に付いていた、という話も珍しくありません。
最近、対象に熱中して(ハマって)抜け出せなくなる状態を表現する「沼(ぬま)る」とか「沼落ち」という言葉を耳にすることがあります。
その対象は特定のアイドルのこともあればゲームや映画などのコンテンツのこともあり、人によって“沼る”対象は異なりますが、それだけ夢中になれるものがあるのは幸せなことです。

成長の過程を楽しむ

仕事であれば、ある程度の分かりやすい成果が求められますが、好奇心を持って何かに取り組もうとするとき、最初から「結果を出さなきゃいけない」とか「これができたらどう活かそうか」などと考えても面白くありません。失敗や試行錯誤も含めてポジティブにとらえることが大切です。

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好奇心を促進する際に気を付けたいこと

情報過多の時代、好奇心が「強すぎる」のは決して良いことばかりではないかもしれません。目に入る情報すべてを追いかけようと疲れてしまったり、ひとつの思想に妄信的になり誤った情報に振り回されてしまう可能性があるからです。

情報の信憑性を確認する

ネット上の情報は玉石混交。特にSNSで拡散される情報の中には裏付けがなく、信憑性に欠けるものも混在しています。まずは情報源を確認して、その情報が本当に信頼できるものかどうかを確かめてみてください。あまり感情的にならず、情報が拡散されることで「得をする立場にいるのは誰か?」を考えることが大切です。

過剰な期待をしない

好奇心を持って取り組んだからといって、必ずしも成功するわけではありません。周囲の反応が気になるかもしれませんが、他者の評価ばかりを気にしているとそれが目的化してしまって本末転倒になってしまうことも。
過剰な期待をせず、ときには「やったことに意味がある」と気持ちを切り替えることも大切です。結果よりも「体験そのもの」を楽しむくらいの姿勢でいた方が心に余裕が生まれます。

自分のペースを大切にする

好奇心が強い人は、思い立ってから行動するまでが素早くスピード感がありますが、ときに突っ走ってしまいがちです。衝動にまかせて「あれもこれも」と手を広げすぎると体も心も疲れてしまうので、落ち着いたペースで取り組むことを意識しましょう。自分のペースを知って、無理をしない範囲で「続ける」のがコツです。

まとめ

大人にとっては些細なことであっても、好奇心いっぱいの小さな子供にとって世界は未知のものでキラキラと輝いて見えるようです。そんな子供のような無邪気な気持ちはもう取り戻せないとしても、変化の激しい現代社会やビジネスの現場で生き抜くために好奇心は大きな武器になります。
自分の内に眠った好奇心を刺激するためには、少しだけ“アウェイ”な状況に身を投じてみてください。知らない世界に触れたとき、あなたの好奇心が動き出すのをきっと実感できるはずです。

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\ この記事の監修者 /

ニューモラル 仕事と生き方ラボ

ニューモラルは「New(新しい)」と「Moral(道徳)」の掛け合わせから生まれた言葉です。学校で習った道徳から一歩進み、社会の中で生きる私たち大人が、毎日を心穏やかに、自分らしく生きるために欠かせない「人間力」を高めるための“新しい”考え方、道筋を提供しています。

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