適応力の高い人になりたいなら?しなやかに生きるにはコツがある

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現代のビジネス環境は、急速な技術の進化や社会の変化によって、日々新たな挑戦が求められています。そんな中で、ビジネスパーソンにとって重要なスキルとして注目されているのが「適応力」です。変化に柔軟に対応し、状況に応じた最適な行動が取れるようになるために必要な力。 適応力とは何か、なぜ必要とされているのか、そして適応力をどのように身につけるのかを解説します。

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適応力とは?

適応力とは、刻々と変化する状況に対して柔軟に対応できる力のことです。 仕事の進め方や環境が変わっても従来のやり方に固執し、自分の考え方や行動を変えることを拒んでいては、物事がうまく進みません。

適応力は、環境や人間関係の変化に柔軟に対応できることを意味し、常に成長し続けるために欠かせない能力です。
例えば、新たなサービスを提供するために新しい技術を導入した企業であれは、その技術に対応するために学び、使いこなす力が求められます。以前はこうだったからと拒否反応を示していては、新しい技術は宝の持ち腐れです。
また、異なる文化背景を持つ人々と一緒に仕事をする場合には、自国の文化やマナーが世界の当たり前ではないという視点を持っていれば、スムーズに協働できるでしょう。このように、多様でいて不確実、先行きが見通しにくい現代において、適応力はますます必要とされている力といえます。

対応力との違い

適応力と似た言葉に「対応力」があります。対応力は、具体的な問題や課題に対して適切な対処法を見つけ、即座に行動する力のこと。例えば、緊急事態が発生したとき、その場で迅速に対応し、問題を解決する力です。
一方、適応力は、長期的な変化や次々と訪れる新しい状況に対して、自分自身を柔軟に変える力であり、変化に応じて進化していく力といえます。

順応力との違い

「順応力」も適応力と混同されがちです。順応力は環境や状況の変化に自らを合わせる能力を指します。対照的に、適応力は受け身ではなく、変化に対して主体的・積極的に対応し、自らの行動や考え方を柔軟に変えていく力です。言葉を換えれば、順応力は「変化に合わせること」に重点を置き、適応力は「その変化を利用して前進すること」に焦点を当てるという違いがあるのです。

適応力があると何がいい?

適応力のある人は、環境の変化にスピーディーに反応し、ストレスが積み重ならないよううまくコントロールしながら、パフォーマンスを維持することができます。また、変化の中に新しいチャンスを見つけ出し、個人的な成長やキャリアの発展につなげることもできます。具体的にみていきましょう。

1. ストレスに強くなる

「柳に雪折れなし」という言葉をご存知でしょうか。

普通、庭木は大雪や強風などにさらされるとその重みや強さに耐えきれず、枝がポキっと折れてしまいます。しかし、柳の枝は柔らかくしなるため、雪の重さでも強風の圧でも枝が折れることはそうありません。しなやかなものは固いものよりも丈夫なのです。


適応力が高い人は、柳のようにしなやかに変わりゆく状況に対応できるため、ストレスを抱え込みにくいという特徴があります。予想外の出来事が起きたとき、適応力があると冷静に状況を理解し、落ち着いて対処することができるため、不安や緊張にさらされ続けることがありません。適応力がない人に比べて、ストレスに強く、健康を大切にしながら仕事に取り組むことができるのです。

2. キャリアの幅が広がる

適応力がある人は、環境の変化を自らの成長の機会ととらえることに長けています。新しいスキルや知識を積極的に身につけることができるため、さまざまなチャンスに恵まれるでしょう。変化が激しく未来が不確実な昨今、企業は変化に柔軟に対応できる人材を求めています。「適応力」を持つことは、キャリアの幅を広げ、昇進や新しいプロジェクトへの参加機会を増やします。

3. 穏やかな人間関係を築ける

適応力が高い人は、異なる価値観や文化を持つ人々ともうまく協力できるため、職場でもプライベートでも人間関係が穏やかで、不安のない信頼できる関係性を築くことができます。とりわけチームで働くことが多いビジネスシーンでは、適応力があるとチームメンバーの関係に摩擦を生じることなく建設的な議論をかわすことができ、良好なコミュニケーションが生まれます。

適応力がある人の5つの特徴とは

適応力が高い人とそうでない人とでは、考え方や行動にどのような違いがあるのでしょうか。5つの観点から、適応力がある人の特徴を見てみましょう。

1. 変化に柔軟

適応力がある人は、予期せぬ変化にも柔軟に対応でき、状況をポジティブに捉えることができます。思いどおりにいかない困難な状況でも、自暴自棄にならず、解決策を見つけるためにさまざまなアプローチを試みます。

2. 学習意欲が高い

自身の現状に満足せず、常に新しい知識やスキルを学び続ける学習欲があるのも特徴です。時代の変化に対応するためには、常に自分の知識やスキルをアップデートし続けることが重要であり、そうやって自己成長を大切にする姿勢が、適応力の源となります。

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3. ストレス管理能力がある

適応力が高い人は、ストレスやプレッシャーのかかる状況下でも落ち着いて対処することができ、感情をコントロールしながら心身のバランスを保つことができます。反対に適応力のない人は、思いどおりにいかなくなると感情が制御できなくなり、イライラを周囲に当たり散らしたりしがちです。ストレスやプレッシャーとうまく付き合える、自己管理が上手であることが適応力のある人の大きな特徴です。

4. コミュニケーション上手

周囲の人とのコミュニケーションを通じて、変化に適応するための情報を集め、共有することが得意です。反対に適応力がない人は、変化にうろたえ、次の一手を見いだせないまま時間を費やしてしまいがちです。適応力の高い人はそうしたときこそ、異なる意見や考え方にも積極的に耳を傾け、状況を正しく理解したり、正しい判断をしたりするための情報を集め、少しでもよい選択ができるようコミュニケーションを図るのです。また、そうして得た情報を自分の手元だけに留めず、チームに共有することで困難なときでも協力し合える人間関係を築きます。

また、情報収集のためだけでなく、さまざまな立場や境遇の人とのコミュニケーションそのものを楽しみ、人としての幅を広げている面もあります。

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5. 問題解決に長けている

適応力が高い人は、問題が起きたときにもあわてず、冷静に全体像を把握し、その場に適した解決策を見つけることができます。どのようなときも落ち着いて状況を受け止める冷静さと、広い視野を持って解決を図ろうとする行動力があるので、周囲が信頼を置く存在です。適応力のない人は、問題が起きるとその変化を否定したいがために犯人捜しにやっきになったり、他者批判に終始したりして、みずから問題を複雑にしてしまいがちです。

ビジネスシーンで適応力が求められるのはなぜ?

ビジネス環境は常に変化しており、「現状維持は後退である」とも言われます。情報をアップデートし、自らを変え、成長することで変化に適応していける人材は、企業の成長と競争力の維持に不可欠です。その理由を具体的に見てみましょう。

1. 変化にすばやく対応できる

さまざまなステークホルダーが複雑にからみあうビジネスの環境では、昨日の「当たり前」が今日には通用しなくなるといった変化が起きがちです。慣れた仕事のやり方や日常のペースを変えることには誰しもストレスを感じるものです。適応力のある人は、そうしたストレスをポジティブなエネルギーに変えることができるため、企業にとって貴重な存在です。

2. チームの協調性が高まる

どんなに能力の高い人材を集めても、メンバー同士の関係性が悪く、情報の共有や意見の交換ができないようなら、チームパフォーマンスは逆に落ちてしまいます。多様なバックグラウンドをもった人材が一つのチームとなって働く環境においては、自分にこだわりすぎず、異なる意見やアイデアを積極的に取り入れて、チームの協調性を高めることできる人材は不可欠です。

3. 新鮮な視点が提供できる

あらゆる企業が新たな顧客獲得のために、これまでにないイノベーティブ(革新的)な技術やアイデアを創造しようと努力を続けています。そうした中にあって現状に満足せず、これまでにないアイデアや技術に対して先入観をもたず、オープンな態度で受け入れることができる「適応力」のある人材は企業に求められる人材です。ビジネスに新鮮な視点を提供するのは適応力のある人である場合が多いようです。

適応力を身につける5つの方法

適応力を身につけるためには、新しい経験に積極的に挑戦し、柔軟な思考を養うことが重要です。
ここでは、カレーハウスCoCo壱番屋・創業者秘書で「日本ナンバーワン秘書」の中村由美さんの仕事術から学んでみましょう。

1. 積極的に新しい経験をする

新しい状況や経験に積極的に飛び込むことで、適応力を鍛えることができます。未知の環境に身を置くことで、柔軟性や対応力が自然と身につくのです。
とはいえ、例えば新しい仕事を任されたとき、新しい部署へ異動になったとき、どのような気持ちになるでしょうか。「がんばるぞ」「楽しみだな」と思えたらよいのですが、「なぜ自分が……」「やったことがないし……」と後ろ向きになることもあるでしょう。

出典:中村由美『仕事に差がつく 気配りの教科書』

2. プラス思考を心がける

プラス思考でいることは適応力を高める鍵です。いつも意欲的に前向きに物事に取り組むことは理想ですが、人は誰しもうまくいかずへこんでしまうこともあります。
でも大丈夫、プラス思考のコツをつかんで困難さえもチャンスと捉え、前向きに取り組むことで適応力はアップします。

プラス思考は、なんとかなると楽天的に捉えることとは少し異なります。さまざまな出来事をどう捉え、どう受け止めるか。これが、プラス思考への近道です。

例えば、「どうもあの人とは意見が合わない」と思うときは、「あの人は〇〇と考えるのね。参考になった」と捉えてみてはいかがでしょうか。

異なる意見をはねのけるのではなく、参考意見として客観的に受け止める。そうしたことを習慣づけると、気分が下がることは少なくなるはずです。

(前掲書)

3.ネガティブサインを読み取る

仕事をしていれば、気の合う人ばかりではなく、何を考えているのか分からない人、尊大な態度の人など、さまざまな人と付き合っていかなければなりません。そうした人間関係にストレスを感じることもあるでしょう。

中村由美さんは、ある「サイン」を知っておくことで、ストレスをコントロールし苦手な人との関係にも適応できるといいます。

心理学的考え方で行動を捉えると、人の行動の多くには意味があり、行動を観察することでわかることもあるのです。

 ◆ネガティブサイン

 ・腕を組む、足を組み替える、座り直す

 ・横を向いたり、そっぽを向いたりする

 ・返答や質問がない  ……

 ◆ポジティブサイン

 ・表情が柔らかい、笑顔がある

 ・視線が合う

 ・相づちをうつ ……

話をする際に、これらのサインを見逃さないように気をつければ「考えが違ったかな」「この話題には興味があるのかもしれない」などと、相手の心を推し量るヒントになります。
上司や同僚、周りの人が自分を理解してくれることを他力本願で願っているだけでは、何も始まりません。

(前掲書)

4. コミュニケーションスキルを高める

適応力を高めるためには、周囲との良好なコミュニケーションが欠かせません。相手の意見を理解し、自分の考えを正しく伝える能力を高めることで、変化にも対処しやすくなります。

コミュニケーションにおける重要なスキルとしてオープンマインドが挙げられますが、何も心をあけっぴろげにして、自分をすべてさらけ出すことだけが大切なわけではありません。相手の状況を見ずに一方的なコミュニケーションをとっても、相手の心は離れてしまいます。良好なコミュニケーションのコツは、相手の様子を見ながら、察して、自分から近づくことです。コミュニケーションが簡素になりつつある今だからこそ、特に大切にしたいことです。

5. 柔軟な思考を持つ

私たちは、知らず知らずのうちに自分にとって居心地のよい環境に留まり続け、過去の経験に基づいて物事を判断しがです。しかし、異なる立場で考えてみる、過去の経験だけにとらわれないことは適応力を育てる重要な要素です。 固定観念にとらわれず多角的に物事を考える習慣をつけることで、より柔軟な思考ができるようになります。

まとめ

適応力は、ビジネスにおいて成功するために必要な力です。すばやくしなやかに変化に対応できる能力は、どの企業においても重要視されています。新しい経験を楽しみ、ストレスさえもうまくコントロールできるようになれば、ビジネスパーソンとして大きく促進できるはずです。

\ この記事の監修者 /

ニューモラル 仕事と生き方ラボ ニューモラルは「New(新しい)」と「Moral(道徳)」の掛け合わせから生まれた言葉です。学校で習った道徳から一歩進み、社会の中で生きる私たち大人が、毎日を心穏やかに、自分らしく生きるために欠かせない「人間力」を高めるための“新しい”考え方、道筋を提供しています。

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