子育てにおける大切なこととは?子供がすくすく幸せに成長するためのポイントを解説

ECブログ

「子育てにおいて、あなたは何を一番大切にしていますか?」シンプルな質問ですが、即答できる人は少ないのではないでしょうか。

それも仕方ありません。現代を生きる子育て世代の親たちは、仕事と家庭を両立しながらがんばる人が多く、日々子供たちを安全に生かすことに精一杯で、ゆっくり考える時間も心の余裕もないからです。

しかし、ときには一度立ち止まって周囲を見渡し、子供を育てる上で「何が大切か」ということにじっくり向き合ってみると、家族や子供にとって大切なことが浮かび上がってくるはずです。

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子供の自立を促す子育て

子育てにおいて大切なのは、子供が自分で考えて行動する力を育むことではないでしょうか。親の過干渉を避け、子供の自主性を尊重することが自立心を養う鍵となります。

自主性を重んじる育て方

自分で決断する力を育てるためには、日々の「小さな選択」を子供自身に行わせることが有効です。

親が必要以上に干渉せず、考える機会を与えることで、自ら動こうとする自立心が養われます。

自主性を尊重すると子供は親から「信頼されている」と自信を持ち、自分の世界を広げることを恐れず、社会で活躍するための心の基盤が築かれます。

失敗を恐れずにトライさせる

子供が自らの選択で失敗してしまった時、どのような反応をしていますか?「だから、やめなさいって言ったでしょう」などと責め立てるのは逆効果です。

まずは新たな課題に挑んだ挑戦心を称え、「なぜ失敗してしまったのか?」を一緒に考えましょう。

元大学病院の看護師で心理カウンセラーとして、これまで述べ1万人の親子と関わってきた長谷静香さんは、著書『周りを優先し過ぎるお疲れママのためのご自愛レッスン』

「親は子どもが失敗しないようにと先回りして言葉をかけたり、誘導したりしがちです。しかし、子育ての目標は「自立」です。親があれこれと手出し、口出しせず。子どもが自分で学び、考えて行動できるようにサポートしていくことが大切です」

と述べています。

失敗をネガティブに捉えずに貴重な学びの機会と考えること。子供は失敗を繰り返し経験し、リスク管理や問題解決能力を身につけるものです。

親がその失敗を受け入れ、寛大な態度でサポートしようとする姿勢が、結果的にその後の成長につながります。

安定した愛情の提供

子供が心から「自分は価値がある存在である」と感じる自己肯定感をはぐくむには、安全な生活基盤と落ち着いた家庭環境が不可欠です。

「あなたのことが大切」という一貫した親の愛情表現は、子供の精神を安定させることにつながります。

安心感を与える親子の絆

親の愛情を受けた子供は気持ちが安定し、健全な自己像をはぐくみます。

特に子供が小さな時期はハグや手をつなぐといった身体的な触れ合いに加え、「大好きだよ」「うれしいな」など肯定的な言葉を積極的に使うことも、親子の関係づくりに役立ちます。

家庭での遊びやお出かけなど、ともに過ごす時間を通じて愛情や信頼を示すことも忘れずに。子供は「いつもパパやママが応援してくれる」という自信を持ち、外の世界に向けて一歩を踏み出す勇気を手に入れます。

「うちは忙しくて、あまり親子で一緒に過ごせていない」という家庭もあるかもしれませんが、大切なのは時間ではありません。

千葉県の公立小学校で校長を務め、現在は麗澤大学特任教授の大久保俊輝さんは、著書『わが子が「学校に行きたくない」と言ったら」「愛情を伝えるのに時間の長短は関係ありません。家庭内で子供と会話する回数が減っているなと感じたら、言葉や行動で愛情を示してあげてください」と述べています。

言葉や態度で愛情を示す

親の言葉や態度は、親自身が想像する以上に子供の心に大きな影響を与えるものです。日々の会話やちょっとした行動で子供の存在を認め、励ましましょう。

 

普段から「あなたのことを信じているよ」と伝える姿勢は、子供の自尊心をはぐくむ大きな力になります。親や周囲の大人から見守られ、愛情を受けた経験は、子供の精神を支える柱になることでしょう。

親自身の成長と自己ケア

子育ては「親自身の成長の機会」でもあります。子のお世話をしているつもりが、実は親のほうが子供から学ばせてもらっていることも多いものです。


1日として同じ日がないのが子供との毎日。子育てだけでなく、仕事や家事も抱えてクタクタに疲れ切った状態でベッドに倒れこむ夜もあるかもしれませんが、そんな時こそ自己ケアを忘れずに、自身のストレスマネジメントにも気をつかうことが必要です。

自己ケアの重要性

親自身の精神的、身体的な健康は子育てには不可欠です。親が体調よく前向きな気持ちでいなければ、エネルギッシュな子供たちと向き合うことは到底できません。

時には意識して子供と離れる時間をつくってリラクゼーションや趣味の時間を持ち、ストレス発散をすることは健全な親子関係を維持する秘訣ともいえます。

学び続ける親の姿勢

子供に「勉強しなさい」「本を読みなさい」と言いながら、親である自分は最近何か勉強をしましたか?

大人になると、みんなで揃って学習する機会は減りますが、本人のやる気次第で学び続けることは可能です。

親が新しい知識やスキルを身につけようと努力する姿は子供のよい手本となり「自分もがんばろう」と学習意欲を刺激してモチベーションを高めます。

親自身が成長しようとする姿勢はお互いの理解を深め、親子の関係をより豊かにすることでしょう。

教育と遊びのバランス

学びと遊びのバランスは発達において大変重要です。

オランダの歴史家・ホイジンガは人間を「遊ぶ人(ホモ・ルーデンス)」と考え「すべての文化は遊びから生まれた」と、遊びこそが人間の本質であると伝えています。

親子の触れ合いの中で、教育的アプローチとともに遊びを通じた学びの機会を意識することで、子供は楽しみながら自ら新しいスキルを身につけていきます。

遊びと学びの組み合わせ

子供は遊びと学びの両方を軽やかに行き来しながら成長していきます。

例えば、パズルや積み木を使った遊びは問題解決能力や空間認識能力の発達を促しますし、“ごっこ遊び”などで自分以外になりきることは、他者の目線に立って考える訓練にもなります。

机に向かって教科書やノートを広げることだけが学びではないことを親自身が理解しておきましょう。

創造性を育む遊び

子供は絵を描いたり、物語を作ったりする体験によって内面世界を探索する楽しさや表現する喜びを知ります。このような創造力をはぐくむ遊びは、想像力を豊かにして自己表現の能力を高めます。

言葉だけではない手段で「伝える」方法を知った子は、自分の感情をコントロールできるようになります。このような活動は将来的な問題解決能力の基盤を築くのにも役立つでしょう。

コミュニケーション能力の育成

親子間でコミュニケーションをとることは、子供の社会的スキルの土台づくりに不可欠です。

コミュニケーションをとる際に心がけたいのは、親が上から目線になることなく、まずは対等な立場で子供の話を聞くことです。一人の人間として子供の意見を尊重することを忘れずに。

聴くスキルを身につける

仕事や家事に追われ、子供に話しかけられても「ちょっと待って!」と後回しにしたり、何かをやりながら上の空で話を聞いてしまったりする場合もありますが、できるだけ作業の手を止めて、子供の言葉に耳を傾けたいものです。

親が子供の感情を受け止め、ともに解決の方法を考える経験は子供が自分の感情を正しく理解する力につながります。


前述の長谷静香さんは、著書で「ほんの少し手を止めて子どもに向き合おう」と提案しています。


「人とコミュニケーションをとるときに大切なことは聴き上手になること」であり、「子どもに呼ばれて、顔と首だけ向けて返事をするのではなく、一度手を止めて、おへそが子どもに向くように体全体を子どもに向けて返事をする。そうすると、わずかな時間であっても、子どもの心には“聴いてもらっている”という気持ちが湧いてくるのです」と述べています。(『周りを優先し過ぎるお疲れママのためのご自愛レッスン』より)

表現力を促進する

自分の考えや感情を適切に表現できるようにサポートすることは、子供の表現力を育てます。子供の意見によく耳を傾けて適切なフィードバックをすることで、子供は自分の考えを表現する自信を手に入れます。


前述の麗澤大学特任教授の大久保俊輝さんは、会話の最後に親が子供に「分かった?」とわざわざ聞く必要はないといいます。

なぜなら、本当はピンときていなくても、子供は話を終わらせたい一心で「分かった」と答えてしまうものであり、返事を押しつけることには意味がないというのです。


「それよりも『何に気がついたの?』『どう感じたの?』と問いかける方が、子供が納得しますし、子供自身が考えるようになります。このことは、親自身が安心できるようになるためにも大切なことなのです」(『わが子が「学校に行きたくない」と言ったら』より)

まとめ

親は子供のことを考えてこそ、よい家庭を築き、よい教育を与えたいと考えるものです。

目標として思い描く家庭像、家族像に向けて精一杯の努力を惜しまないのが「親の心」ですが「こうありたい」という願いは、知らず知らずのうちに子供への押しつけになりがちです。

いつかは親の手を離れ、広い世界へと飛び立っていく子供たち。親にできることは言葉と態度で普段から愛情を伝え、子供が心から安心できる空間を提供すること。

そして、遊びや学びを通じてその自立をサポートしていくことです。子供の心としっかりと向き合い、その声に耳を傾ける姿勢が何よりも大切といえるでしょう。

\ この記事の監修者 /

ニューモラル 仕事と生き方ラボ ニューモラルは「New(新しい)」と「Moral(道徳)」の掛け合わせから生まれた言葉です。学校で習った道徳から一歩進み、社会の中で生きる私たち大人が、毎日を心穏やかに、自分らしく生きるために欠かせない「人間力」を高めるための“新しい”考え方、道筋を提供しています。

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