自分を変えるための方法とは?人間は自分を変えることはできる?

ECブログ

これまでの人生のどこかで「自分を変えたい」と思ったことはありますか?それはどんなタイミングだったでしょうか。自分の嫌な面に気付いて自己嫌悪に陥ったとき?それとも、成長を求めて自分をふるい立たせたいときだったかもしれません。
人はなぜ、そんなふうに「自分を変えたい」と考えるのでしょうか。

* この記事の要点 *
・「自分を変えたい」という気持ちには現状への不満だけでなく、前向きな思いも含まれている。
・日々の習慣や選択、所属するコミュニティなど、小さな積み重ねが「自分」をつくる。
・「自分」は簡単には変わらない。内面と行動から働きかけ、長い目で取り組むことが大切。
目次▽▲▽

なぜ自分を変えたいと思う?

「自分を変えたい」とは、どのような心情でしょうか?
「今ここ」にいる「自分」に満足していないのは明らかですが、現状への不満や将来の不安だけでなく、そんな自分を打破して、さらなる成長を望む野心も見え隠れしているようです。そのようなネガティブな動機とポジティブな気持ちが同居し、鬱屈とした思いはありながら「まだ見ぬ自分」への期待もあるかもしれません。
家庭や職場、学校での人間関係がうまくいかない、仕事や勉強で「成長が感じられない」などの悩みがきっかけになっている場合もあれば、「こんな自分ではダメだ」という思いから自信が持てず、新しい環境や出会いに消極的になっていることもあるでしょう。
実際には「できている」にも関わらず、偏った自己認識により「自分はできない人間だ」と思い込んでしまうケースも少なくありません。

自分を変えるなら、心の底から「変えたい」と思うことが大切

とはいえ、時間をかけて「今の自分」をつくり上げたのは、他でもないあなた自身。ですから「自分を変える」というのは口で言うよりも難しいかもしれません。
ファッションや立ち振る舞いなど「外から変える」やり方もありますが、内面的な変化や成長がともなわなければ、ただパッケージ(包装)を変えただけ。それを剥がせばいつもの自分に戻ってしまいます。
本気で自分を変えるためには、「なんとなく変わりたい」というボンヤリとした希望ではなく、「なぜ変わりたいのか」の動機をきちんと整理しておく必要があります。その上で「どんな自分になりたいのか」という具体的なイメージを描くことも大切です。

自分の内面を変えるための6つの方法

まずは、自分の内面を変える方法についてご紹介します。ものの見かたや考え方、感情の扱い方など、客観的に自身の傾向を見つめ直していく作業が中心になります。

自己理解を深める

「今ここにいる自分」がこれまでの経験や選択を積み重ねた“結果”だとすれば、それを変えるためには、自身がやりがちなパターンを理解することから始めてみましょう。自分の過去の経験や大切にしている価値観を振り返り、心のクセなどの「自身を形づくる要素」について自覚することが大切です。
自己理解を深めたい人におすすめなのは「日記をつけること」です。少し経ってからその日記を読み返してみると、時間を置いたことで客観的な目が働き、当時の状況や悩みを俯瞰(ふかん)できることがあります。

ネガティブ思考を客観視する

自己否定から「自分を変えたい」という思いが生じている人は、自分に対して厳しすぎたり、失敗することを過剰に恐れていたりする場合があります。ネガティブ思考になりやすい性格を踏まえ、「果たして本当にそうなのか」「それ以外の方法はないのか」と思い込みや固定観念を疑う作業も必要です。
それでも「自分を変えたい」という気持ちが変わらないのなら、今度は今そこにいる「自分」を客観的に観察してみましょう。考え方(認知)や行動に働きかける認知行動療法や、「現在の自分」の思考や感情をあるがままに受け容れるマインドフルネスの考え方も役立ちます。

自己肯定感を高める

自分を変えるための取り組みは、今現在を否定するためではなく「より良い自分になりたい」「成長したい」という前向きなもの。その際に安定した自己肯定感は「変わろう」とする自分を支えてくれます。
そのような自己肯定感を育てるためには、些細なことであっても自分を褒める習慣を持つことです。小さな成功体験が積み重なると自信につながり、新しいことに挑戦する気力が湧いてきます。できるだけ否定的な言葉を避け、物事のプラスの側面に目を向けることを心がけてください。

インナーチャイルドに向き合う

幼少期の経験や親との関係が大人になっても影響を残すことは珍しくありません。特に、気持ちが安定しない親のもとで育ち、厳しすぎるしつけや教育を受けて心が傷ついた人に、歪んだ自己イメージが植え付けられてしまうことがあります。
インナーチャイルドとは、心の中にいる「内なる子供」のこと、幼少期に経験したトラウマや傷ついた感情は大人になっても心の奥底に残っている、という考え方です。心の中に「過去に傷ついた小さな自分がいる」という事実を受け入れることで、自分自身をより深く理解して肯定できるようになると言われています。

ポジティブな言葉を習慣にする

自分や人に対して「できる」「やってみよう」などの前向きな言葉をかけることを習慣にしましょう。結果でなく行動に対して「挑戦したことが偉い」ととらえるポジティブな声かけも大切です。

臨床心理士の玉井仁さんの著書『私、合ってますよね?』は人の身近な悩みを心理学者エリク・エリクソンの心理社会的発達理論をもとに読み解く1冊です。玉井さんは本の中で「まいっか」という言葉の効果について触れています。

良いことがあればうれしく、嫌なことがあれば不快になるのは健康な証しです。嫌なときには内罰的に自分を責めて憂鬱になったり、どうしていいのかわからなくなったりして不安になりやすい人もいます。外罰的に人や状況に対していら立ちを感じやすい人もいます。
人は時と場合により、内外どちらにも揺れるものなのです。その状態から、ちゃんと「まいっか」という穏やかで安心できる状態へと回復できるかどうかが大切なのです。

出典:私、合ってますよね?しちゃう、できない、やめられないの正体

どんなことがあっても安定して穏やかな人など、この世にはいません。表に現れなくても気持ちのアップダウンは誰にでもあるもの。むしろ、変化のある日々の中で浮き沈みが「まったくない人」がいたら、そちらの方が心配ですよね。変わらずにいることよりも、落ち込んだときに自分自身をどう「回復させられるか」の方が重要ではないでしょうか。

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自分の行動を変えるための6つの方法

続いては、行動を変える方法についても考えてみましょう。日々の習慣や小さな選択が「未来の自分をつくる」ことを忘れず、コツコツと良い行動を積み重ねていきましょう。

小さな習慣から始める

いきなり大きな変化をめざしても、なかなかうまくいかないもの。自信とやる気を高めるためにも、まずは小さな習慣から始めるのが成功の秘訣です。
たとえば、筋トレは週に1回まとめて行うより、ほんの少しの時間でも毎日続けることが筋肉の成長につながるとされています。「短期集中」よりも「定期的」に行う方が効果的であると科学的に証明されているのです。このことは読書や勉強に置き換えても同じことが言えるのではないでしょうか。

目標を具体的に設定する

漠然と「自分を変えたい」と思っているだけでは、何から始めたらいいのかも分かりません。それでは積み重ねようもありませんから、「どのような動機で」「どの部分を」「いつまでに」「どのように」変えたいのか、できるだけ具体的にイメージしておくと、現在の立ち位置と目標までの距離がなんとなく見えてきます。続けているうちに、おのずと今の自分が「やるべきこと」が浮かび上がってきます。

新しい環境に身を置く

2013年に公開された「LIFE!/ライフ」は俳優のベン・スティラーが主演・監督をつとめた映画です。
ニューヨークにオフィスを構えるフォトグラフ雑誌「LIFE」誌の写真管理部で働く主人公は仕事熱心で実直な性格ながら、刺激のない毎日を送っていました。そんな中で突然、会社再編により雑誌の廃刊が決まります。それを知った大物写真家から「最終号の表紙にふさわしい写真が撮れた」とネガが送られてきますが、なぜか指定の写真のネガだけがどこにも見当たりません。
主人公は最後の表紙に掲載するネガを求め、オフィスを飛び出してグリーンランドに向かう飛行機に乗り込み、グリーンランドからアイスランド、アフガニスタンのヒマラヤなど世界をめぐる冒険へと繰り出します。そこで現地の人と交流し、思わぬトラブルに巻き込まれながらも自分の殻を破り、人生の意味について深く考えるのです。
「世界を見よう、危険でも立ち向かおう。それが人生の目的だから」は映画に登場した「LIFE」誌が掲げるスローガンの一節です。実際にこの映画の主人公のようにはるばるグリーンランドまで飛ぶのは難しくても、旅(行動)こそが人生を前に進めてくれることを教えてくれる1本です。

朝のルーティンを見直す

朝はこれから始まる1日を決定づける大切な時間。朝の時間が整うと、それだけで気持ちのいい1日が過ごせるような気がします。
毎朝バタバタとせわしなく身支度して玄関を飛び出していく人であれば、前日に少し準備をしておくだけで気持ちと時間の余裕が生まれます。逆に時間を持てあますタイプの人であれば、朝のストレッチや読書、瞑想など、心身を「整える」ルーティンを取り入れるのがお勧めです。
このところ、YouTubeなどで自身のモーニングルーティンを紹介する人も増えています。もちろん多少脚色されているところはあるでしょうか、他人の日常を覗き見るのは楽しいもの。参考にしてみてはいかがでしょうか。

タイムマネジメントを意識する

無為に過ごしているだけでは、時間はただ目の前を流れていくものでしかありません。もちろん何もしない時間にも価値がありますが、自分を変えたいと思っている人は物事の優先順位についても意識しなければなりません。
限られた時間を有効に使うためには、目標を設定して、それに向けたタスクやスケジュールを管理するなど、タイムマネジメントのスキルが必要です。時間の使い方を意識することを続けていると、自分の行動パターンや改善できるポイントが見えてきます。

フィードバックを受け入れる

自分の行動がどう見られているかを知るためには、他人からフィードバックをもらうのが一番分かりやすいでしょう。自分が短所だと思っていた要素が、実は他人から見ると「いいところ(長所)だった」ということも少なくありませんし、そこに意外な強みが隠れていることも。自分のことは自分では意外と分からないものです。
仕事においても、上司から「評価を受ける」と考えると気が重くなりますが、自分の立ち位置を知るための作業と考えれば受け取り方が少し変わってくるはず。機会があれば、カウンセリングやコーチングなどで第三者の話も聞いてみるのも、新しい発見があります。

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自分を変えるためのモチベーションを維持する方法

自分を内面から変えるための方法が分かったら、次はそれを継続することを考えてみましょう。どうすればモチベーションを高く保てるのでしょうか。

変化の目的を明確にする

「初心忘るべからず」とは言うものの、最初の熱意や意気込みを保ち続けるのは難しいものです。ときには「なぜ自分を変えたいのか」という動機を紙に書き出し、改めて言語化することで定期的に当初の目的を思い出すことができます。
紙に書いたものをいつも目に入る場所に貼り付けておくのもいいですね。自分の軸がしっかりしていれば、多少の挫折や困難があってもぶれずにいられます。

成長記録をつける

これまで達成したことや自分の変化について成長記録をつけるのもお勧めです。自身の成長が可視化され、少しつずつ前に進んでいる実感も得られます。
ミスや失敗についての記録もできるだけ正直に残しておきましょう。失敗は恥ずかしいものではなく、次の改善につながる成功のヒント。最近はカレンダーアプリや日記など、オンライン上で気軽に記録ができるサービスも登場していますから目的に合わせて上手に活用してみてください。

周囲の協力を得る

覚悟が決まったら、家族や友達に宣言するのもいいでしょう。自分の夢を周囲に伝えることで「宣言したからには実現させなければ」というほどよいプレッシャーが生まれ、自己暗示的な効果も期待できます。家族や友人の応援や協力も心の支えになるはずです。自分と同じ目標に向かう人たちのグループに参加するのも効果的です。一緒に頑張る仲間の存在はモチベーションのキープに大いに役立ちます。

まとめ

「今の自分が好きになれないから」と現状の脱却をめざす人がいれば、「あの人のようになりたい」と憧れの存在に近づこうとする人もいるなど「自分を変えたい」と考える人は少なくありません。
ですが、どのような理由であっても、今の「自分」をすぐに変えられると考えるのは早計です。長期戦になることを覚悟しつつ、内面と行動から働きかけて長い目で取り組んでいきましょう。

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\ この記事の監修者 /

ニューモラル 仕事と生き方ラボ

ニューモラルは「New(新しい)」と「Moral(道徳)」の掛け合わせから生まれた言葉です。学校で習った道徳から一歩進み、社会の中で生きる私たち大人が、毎日を心穏やかに、自分らしく生きるために欠かせない「人間力」を高めるための“新しい”考え方、道筋を提供しています。

ニューモラルブックストアでは、よりよい仕事生活、よりよい生き方をめざす、すべての人に役立つ本や雑誌、イベントを各種とりそろえています。あなたの人生に寄りそう1冊がきっと見つかります。

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