仕事がうまくいかないのはなぜ?会社を辞める前に考えてほしいこと

ECブログ

就職してからこれまでに「一度も悩んだことがない」という人は一体どのくらいいるのでしょうか? 社会人であれば仕事が行き詰まるタイミングは誰にもあるもの。ずっと順風満帆というわけにはいきません。

自らの不甲斐なさと向き合うことは「うまくいくようになりたい」という向上心です。

 

しかし、そのために無理をしたり、転職の準備もせず唐突に現在の仕事を辞めてしまったりするのはおすすめできません。仕事がうまくいかない原因や対処法について考えてみましょう。

目次△▼△

 

「仕事がうまくいかない」ってどういうこと?

まず「仕事がうまくいかない」という言葉の因数分解をするつもりで、どんな理由でそう感じているのかを言語化してみてください。


何がどのようにうまくいかないのか?決定的な出来事があったのか、それともなんとなくそのような気がするだけ?そのせいで、すでに誰かに迷惑をかけているのか? 自分ひとりが勝手に思い込んでいるだけではないか?そもそも何をもって「うまくいっている」といえるのか――。


「うまくいかない」とはなんとも抽象的な表現です。それを具体的な言葉に置き換えてみると、目の前の課題や自分が困っていることの輪郭が少しずつクリアに見えてきます。


仕事がうまくいかないという問題は自身の能力不足と必ずしもイコールではありません。仕事はいつも“うまくいく”わけではなく、そうでない時のほうが圧倒的に多いもの。その仕事に向いていないのではなく「今回はうまくいかなかっただけ」という割り切りも必要です。

仕事を辞める前に考えてほしいこと

当たり前の話ですが、営業でもコンペ形式の仕事においても契約を勝ち取る企業や担当者がいる一方、そうでない企業や担当者も存在します。


その人々にとって今回の仕事は“うまくいかなかった”わけですが、その程度の失敗で毎回落ち込んでいては体がいくつあっても足りません。どの業界や企業にいたとしても、誰もが必ず直面するハードルです。


そのような時に「この仕事は自分には合わない」とその場を離れるのもひとつの選択肢です。仕事を辞めようとすると上司に引き留められたり、家族に反対されたりするかもしれませんが、もしも自分自身が心身の限界を感じているのなら、迷わず心の声に従ってください。


ですが、仕事を辞める前に目の前の課題が本当に乗り越えられないものなのか、もう一度落ち着いて考えてみることをおすすめします。気持ちに余裕がないと「現実に起こっている問題」と自分の「とらえかたの問題」がごちゃまぜになり、冷静に判断できなくなることがあるからです。


自分ひとりが「仕事がうまくいかない」と思い込んでいるだけで、実際は周囲から「この新人は今ががんばりどき」と期待され、見守られていたというケースは少なくありません。時間を置くことで解決する問題もありますから、決断を急ぐのは得策ではありません。

仕事がうまくいかない原因

仕事がうまくいかないと感じる原因は大きくふたつに分けられます。仕事のスキルやモチベーションの低下などの自身の問題、そして多すぎる仕事量や周囲との関係など自分以外の要素が含まれる問題です。

1.スキル不足や経験不足

担当する業務と自身のレベルのギャップが大きく、仕事に必要不可欠な経験や知識が足りない状態では自信を持って仕事に取り組むことができず、クライアントや周囲からの信用も得られません。


上司側の仕事の割りふりや評価に問題がある場合も多く、一概に個人の問題ともいえませんが、仕事を引き受ける前に業務に必要なスキルについて確認しておきましょう。


中途採用で入社した場合、新しい会社のやりかたや企業文化に戸惑うことがあります。個人主義なのかチームワーク重視なのか、トップダウンなのかボトムアップなのか……など、事前に社内の雰囲気や自分に求められていることを把握しておくと、スムーズに仕事が進められます。

2.コミュニケーションが足りない

仕事がうまくいかないもうひとつの大きな要因は職場でのコミュニケーション不足です。多くの場合、仕事は相手(クライアント)あってのものですから、同僚とのチームワークやクライアントとの意思疎通はなによりも重要です。


そこがうまくいかないと誤解から決定的なミスが生じ、時間をかけて作り上げたものが無駄になってしまう恐れがあります。


連絡手段についてもそれぞれのメリットとデメリットを理解しておく必要があります。メールか電話か、打ち合わせはオンラインか対面か。相手の都合も考えながら上手に活用したいものです。

3.モチベーションの低下

いわゆる“やらされ仕事”のような単調な作業を任され、それが一体何につながっているのかが分からないと、同じ作業でもつらく感じられるものです。


数字が伸び悩んだり、がんばったことが評価につながらなかったりすると心が折れてしまう人もいます。本来であれば、なぜ数字が上がらないのか、これからどのような対策が必要かなどを周囲と相談しながら検討するべきですが、新しいことを始める意欲が湧かないのです。

4.時間管理に失敗している

仕事に必要なスキルは十分、社内外とのコミュニケーションも円滑にいっている――。それなのに仕事がうまくいかないと感じている場合は時間管理がうまくできていないのかもしれません。


タスクの優先順位や進行管理の成否はプロジェクトそのものの成否を左右する大切な業務のひとつ。わざわざ人から指導される機会がなく、それぞれが自己流で取り組んで失敗しがちな分野でもあります。


こまめに優先順位を確認したり、カレンダーアプリやリマインダー機能を活用してスケジュール管理をしたりするなどの工夫をすると仕事がスムーズになります。

5.大きすぎるストレス

過剰なストレスが原因となっていることもあります。適度なストレスは集中力を高める効果がありますが、それは短期間だからできること。大きなストレスやプレッシャーを感じている状態が長く続くと、徐々に仕事の効率は下がっていきます。


常にストレスにさらされていると思考や認知に支障をきたし、自分が「つかれている」ということさえ自覚できない場合がありますが、これはメンタルの不調を引き起こす一歩手前です。


今までできたことができない、物忘れが多くなった、ネガティブな思考から抜け出せない……。このような症状が出た際はすぐに休息をとり、早めに心療内科や専門家に相談してください。

仕事がうまくいかない人の特徴

次に、仕事がうまくいかない人の特徴について考えてみましょう。

1.計画性がない

先々の業務に必要なことを事前に考えておく、数年先まで見通して事業計画を立てるなど、仕事を円滑に進めるには「計画を立てること」が不可欠です。

 

自分ひとりで仕事をしているわけではありませんから、周囲の進行状況やスケジュール確認も欠かせません。それをおろそかにしていると「やろう」と思った時に必要な機材がない、依頼しようと思った日にはすでに相手先の予定が埋まっていた……などということになりかねません。


信用は社会人にとって最も大きな財産ですが、行き当たりばったりなやりかたをしていると「あの人に任せるのはやめておこう」と社内外からの信用を失ってしまいます。

2.人の意見を受け入れない

人の意見に耳を貸さず、アドバイスを受け入れられないタイプの人は成長の機会を自ら逃しているといえます。自己流を貫くのは悪いことではありませんが、それはベースになる基礎ができていることが大前提です。


上司や先輩も意地悪がしたいわけではないでしょう。仕事のやりかたに対して注意や指摘を受けたときは、できるだけ素直な姿勢で受け入れたいものです。

3.緊張しやすくプレッシャーに弱い

緊張しやすくプレッシャーに弱い人は、せっかく準備をしたにも関わらず“ここぞ”というところで仕事がうまくいかないことがあります。いわゆる「本番に弱いタイプ」ですね。


このケースについてあまり心配をする必要はありません。経験を重ねることで自然と失敗と成功のパターンがみえてくるようになります。新人と呼ばれる立場では、失敗を恐れずに新しいことに取り組む姿勢が大切です。

4.目標設定が曖昧

ゴール設定が曖昧な仕事は自分の努力がどこに向かっているのかが分かりづらく、モチベーションを保つのが大変です。「この地域のシェアをとる」「これまでにないサービスをつくる」などと具体的な目標を設定すると、日々の小さな仕事にも真摯に取り組めるようになります。


目標を達成した際の「できた」という感覚はドーパミンを刺激して、やる気アップにつながることが知られています。ドーパミンは目標を達成した時だけではなく、目標を立てている時にも分泌されます。

5.自己管理ができない

時間や体調を管理する習慣が身についていないと、さまざまなシチュエーションで失敗することになります。大切な会議に遅刻したり、体調不良で欠席したりすることが続けば周囲からの信用も失ってしまいます。


本人の性格や体質の問題もありますが、睡眠不足や不規則な生活が原因になっている可能性もありますから、できるだけ規則正しい生活を心がけたいものです。

仕事がうまくいかない時の対処法

仕事がうまくいかないという状況はすぐに変えられるものではありませんが、考え方や物事の捉えかた次第で状況が好転することがあります。

1.長期的な視点を持つ

自分自身を客観的な視点で見られる人は成長できる人です。将来の目標やビジョンを明確にし、課題がどこにあるか分かれば、それを解決するためのルートやプランが立てられます。


山登りやハイキングで「もうこれ以上歩けない」と思っても、目的地や山頂が見えてくると心が励まされ、不思議と足が進むようになった経験はありませんか? 同じように、目の前の困難が未来の成功につながっていると思えば、この困難な状況も一時的なものと乗り越えることができるでしょう。

2.タスクの優先順位を見直す

この機会に自分が受け持つ業務を棚卸ししてみましょう。タスクの優先順位やそれぞれの時間配分を見直すだけでも、仕事の効率がグンとあがります。ルーティンの作業はAIや計算機能を使うなどして、できるだけシステマチックに済ませられるようにしておくと、他のクリエイティブな仕事に時間をかけることができます。


常に「これは本当に必要か?」という目線を意識し、定期的に仕事内容を見直すことも必要です。もともとは理由があって存在していた仕事が目的を失った後も「とりあえず続けている」というような作業は積極的に削っていきましょう。

3.休息をとる

仕事がうまくいかない時にオフィスでデスクにかじりついているのは逆効果。ずっと働き詰めでいると視野狭窄的な思考に陥ります。定期的に心と体を休め、仕事とは関係のないことで気分転換をする時間が必要です。


「休む」というと抵抗がある人がいますが、お風呂やベッドの中で思いがけないアイデアが下りてくるのはよくあること。仕事とは関係ない場所に出かけ、新しい人と会うことで生まれるひらめきもあるはずです。

「仕事がうまくいかない」は人生と対峙する機会

仕事を始めて1年目は右も左もわからず、がむしゃらに目の前の業務をこなすのが精いっぱい。2年目には仕事にも慣れ、3年目にもなると少し落ち着いて周囲を見渡すことができるようになります。経験を積み自分自身の立ち位置や今後のルートが見えてくる中で、新たな悩みが生まれやすいタイミングでもあります。


家庭や仕事、人間関係をめぐる数多くの人生相談に回答してきた玉井哲さんに寄せられた「就職して3年、仕事にやる気が出ない」というお悩みをご紹介します。

 

 

〈20代・会社員〉「ずっと同じ部署を受け持っていて、一応、仕事にも慣れたのですが、今ひとつ気持ちが乗らず、この間、単純なミスをおかして上司から叱られ、落ち込んでいます」

〈玉井〉「これからあなたが歩む人生の長さを考えます時、年齢的にも、時期的にも、今が本当にあなた自身の人生と対峙する絶好の機会であることには、間違いありません。

ここはあなたの人生の一大事ですから、軽率な行動は避けて、少々の時間をかけてでも、自分の適性や能力、他の仕事への可能性などいついて冷静に考え、慎重に行動する必要があります。

“安易に答えを出そう”とか、“少しでも楽な道を探そう”などというように、決して人生を甘く見てはなりません。

江戸後期の儒教者・佐藤一斎の教えに『少にして学べば、則ち壮にして為すこと有り。壮にして学べば、則ち老いて衰えず、老いて学べば、則ち死して朽ちず』(『言志晩録』六〇)とあります。

若くして苦労から逃げているようでは、後年になって自己実現もできず、生きがいも感じられない人生になるのではないでしょうか」

出典:玉井哲著『心づかいQ&A「今」を前向きに生きる』

まとめ

仕事は決して人生のすべてではありませんが、多くの時間を費やす人生の大切な要素です。

 

仕事をしていれば、うまくいくこともうまくいかないこともありますが、後者にフォーカスしてしまう場合は自分が視野狭窄的な考え方になっていないか、少し引いた目線で考えてみてください。

\ この記事の監修者 /

ニューモラル 仕事と生き方ラボ ニューモラルは「New(新しい)」と「Moral(道徳)」の掛け合わせから生まれた言葉です。学校で習った道徳から一歩進み、社会の中で生きる私たち大人が、毎日を心穏やかに、自分らしく生きるために欠かせない「人間力」を高めるための“新しい”考え方、道筋を提供しています。

ニューモラルブックストアでは、よりよい仕事生活、よりよい生き方をめざす、すべての人に役立つ本や雑誌、イベントを各種とりそろえています。あなたの人生に寄りそう1冊がきっと見つかります。

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