2023年12月07日
「どんなに溜まったストレスも、これならスカッと解消できる」
そのような確かな解消法を持っているでしょうか?
上手にストレスを解消できているかどうかによって日々の生活の満足度、人生の充実度も変わってきます。
ストレスを解消するための手軽で効果的な方法とは?
私たちの日常は、さまざまなストレスにさらされています。
職場や家庭、プライベートの人間関係によるものだけでなく、気温や天候の変化、睡眠不足もストレスになることがありますよね。
「なんだかよくわからないけれど、体の調子がよくない」
「最近、どうも心が晴れない」
そう感じることはありませんか?
ストレスを増やす原因となるのは、目に見える出来事、意識できる変化ばかりとは限りません。自分でも気づかないうちにストレスが溜まっていた、なんてこともあるのです。
同じような変化や刺激にさらされても、男性と女性とでは感じるストレスが異なります。
生理症状のある女性は、男性に比べてホルモンバランスの変化が激しく、身体的な影響からストレスを感じやすいもの。その点、男性はストレスを感じにくいとされますが、その分、ストレスを抱え込みやすい傾向があるといわれます。
予期しない環境の変化や思いどおりにいかない現実といった、外部からの刺激(ストレッサー)を受けると、心や体はさまざまな反応を起こします。
イライラや不安感の増加、気分の落ち込み、興味や関心の低下といった心理的なものから、食欲が出なくなる、寝つきが悪くなる、便秘や下痢といった身体的なものまで。
それらが元になってお酒を飲む量やタバコを吸う量が増えたり、集中力が下がってミスが増えたりするといった行動面の影響が出ることもあります。
抱えているストレスの量によって、一時的な反応で終わる場合もあれば、長く続く場合もあります。いずれにしても症状に気づいたら、そのままにしないことが大切です。
普段の生活を振り返り、ストレスを解消する工夫を重ねてみましょう。
まずは、ストレスを感じた時に、その場でできる解消法をご紹介します。
人間の体は、ストレスを感じると早く浅い呼吸になり、反対にリラックスするとゆっくり深い呼吸になるといわれます。意識して呼吸を整えることで、心身をリラックスさせ、ストレスを解消させましょう。
そこで行うのは普段とは違う、ゆっくりと大きな「深呼吸」です。
ポイントは2つあります。
1つめのポイントは、口から大きく息を吐き切ること。一気に吐こうとせず、頭の中で10秒を数えながら、ゆっくりゆっくりと吐き出しましょう。大きく吐き出すことで、たくさん息を吸い込むことが可能になります。
2つめのポイントは、鼻からゆっくりと、肺をいっぱいにするイメージで息を吸い込むこと。
呼吸という字は「呼」が吐く、「吸」が吸うを意味し「吐いてから吸う」という順序を表しているといわれます。出さなければ入りません。体の中にたまったものを外にしっかりと出しきるイメージで、ゆっくりと吐き出すことを意識しましょう。
東洋医学では「心身一如」という言葉のとおり、心と体はつながっていると考えます。
ストレスを感じた時、体の経路にそって点在する「ツボ」を刺激することで、血のめぐりがよくなり、ストレスをやわらげる効果が期待できます。
自分ひとりで手軽に押せるツボとして、次の3つがあります。
【内関】ないかん……手のひら側の手首のシワから肘側に向かって指3本分のところにあるツボ。
【合谷】ごうこく……手の甲側の親指と人差し指の間のくぼみにあるツボ。
【百会】ひゃくえ……両耳を結んだ線とみけんを通る体の中心線が交わる頭のてっぺんにあるツボ。
強さは「心地いい」程度に。押しすぎには注意しましょう。
どうにもイライラや不安感が収まりそうにない場合は、原因となる環境やその人間関係の輪から物理的に距離を置いてみましょう。外の空気を吸いに行ったり、誰とも接触しなくていいトイレなどの個室に移動してみたり。その場を離れても、原因自体がなくなるわけではありませんが、気分を変え、冷静に自分を客観視することで、イライラや不安感を鎮めることができます。
次に仕事や暮らしの日常の中で、手軽に取り組めるストレス解消法をご紹介します。
ストレスは自分の中に抱え込んでいると、どんどん大きくなっていきます。1人で悩まず、信頼できる友人や知人に話を聞いてもらい、発散しましょう。
「うん、うん」と、ただ耳を傾けてくれる相手がいるだけで、ずいぶんと気持ちがラクになるものです。心の中にある思い、頭の中にある考えを言葉にして発することで、考えが整理され、自分を客観視する機会にもなります。
「相手」選びにもポイントがあります。キーワードは「受容」と「共感」。言葉を遮らず、否定せず、あなたの言葉、感情を受け容れてくれる相手を選びましょう。助言やアドバイス好きな人は、自分ではよかれと思って途中で意見を挟んでくるタイプが多いもの。「全然、聴いてもらった感じがしなかった」「受け止めてもらえなかった」という消化不良感が残る場合があります。
筋肉がこわばり、体の柔軟性が失われると呼吸が浅くなり、自律神経にも影響を与えます。
ストレスで凝り固まった心身をほぐすイメージで、ゆっくり丁寧に体の筋を伸ばし、筋肉の緊張をゆるめていきましょう。下半身、上半身とできれば理想ですが、時間がない方は、両腕の筋を伸ばしたり、首周りをほぐしたりするだけでもストレッチになります。
その際、呼吸も意識して行うとさらに効果的。脳の酸素量が増えることで、幸せホルモン「セロトニン」の分泌が促され、感情の乱れが軽減される効果が期待できます。ストレッチだけでなく、ジョギングやウォーキングといった適度な運動もおすすめ。心身のバランスを整えることでストレスがたまりにくくしましょう。
ストレスが積み重なると心の余裕がなくなり、過去や他人に原因を求めては自己嫌悪するネガティブ思考に陥ってしまいがち。そのような時は、自分自身の考え方、ものの見方を普段とはちょっと変えてみましょう。
誰にでも同じ自由な時間、同じだけのお金が与えられていたとしても、その生活に誰もが「同じだけの満足」を感じるとは限りません。目の前のコップにジュースが半分残っているとして「もう半分しかない」と思う人と、「まだ半分もある」と思う人、2通りの受け止め方が存在します。「半分しかない」と悲観的に受け止める人は、物事のマイナス面に着目しすぎてしまうクセがあるのかもしれません。その後の行動も消極的になりがちです。
一方、「半分もある」と肯定的に受け止める人の場合はどうでしょうか。思いどおりに行かない現実を前にして「なんで自分ばかり!」とイライラして心を乱す人と、「この困難には何か意味があるはず」と前向きに受け止める人とでは、ストレスの感じ方がまるで違います。現実をどう受け止めるか。それを決めているのは自分の心です。
自分を見つめ直し、自分の考え方のクセに気づきましょう。
物事の変化が早く、先が見通しにくい昨今は、誰もがストレスにさらされやすい環境下にあります。自分に合ったストレス解消法を見つけ、日常のルーティンに取り入れながら、上手にストレスと向き合っていきましょう。
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