編集長のひと言(令和6年10月号)

編集長のひと言

道徳を考える月刊誌『ニューモラル』10月号(662号)に込められた「編集長の思い」が届きましたので、ご紹介いたします。

今月号の発刊後、本編の冒頭にご登場いただいたA先生からメールを頂戴しました。

「鍵山秀三郎さんを思い起こしました。駅のトイレも公園のトイレも今は本当にきれいですが、鍵山さんお一人で始められたトイレ掃除が徐々に広まっていったことを思うと、一隅を照らすとはこの方のことを言っているようにも思いました」

鍵山秀三郎さんについてはご存じの方も多いかと思いますが、株式会社イエローハットを創業された方です。

今から60年ほど前、鍵山さんが会社を興した頃は、高度経済成長と反比例するかのように日本人の心が荒んでいった時代だったそうです。鍵山さんの会社に入社してくる社員の心も荒んでいたといいます。どうにかして、その心を少しでも穏やかにしてやりたいと考えた鍵山さんが「自分にできる唯一のこと」としてたどり着いた答えが、掃除への取り組みでした。

「社員が心穏やかに働くことのできる環境づくりを」との一心で、鍵山さんがたった一人で始めた掃除は、やがて社外からも指導を頼まれるようになり、現在では特定非営利活動法人「日本を美しくする会」として、日本全国、さらには海外にまで「掃除に学ぶ」という取り組みが広まっています(参考=鍵山秀三郎著『凜とした日本人の生き方』モラロジー道徳教育財団刊)。

10月19日は「道徳の日」。私も身近なところ、小さなことから「周囲を明るくできる何か」に取り組んでいくことができたら、と思います。皆様の「一隅を照らす」実践についても、ぜひご教示くださいませ。

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