読み聞かせで親子の絆を深める!子供の発達と成長に与える「6つの効果」

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子供の発達と健やかな成長において、読み聞かせには多くの効果があるといわれています。読み聞かせで得られる6つの効果と、大切にしたい考え方についてご紹介します。

目次▽▼▼

 

読み聞かせで得られる6つの効果

 

読み聞かせは子供の「知りたい」気持ちを刺激し、想像力を刺激する絵柄や登場人物の心の動きに触れることで感情面での成長を促します。そうした心の交流は親子の関係を深めます。では、読み聞かせによりどのような効果が得られるのか、具体的に見ていきましょう。

1.語彙力の増加

子供は物語を通じて新しい単語や表現に触れ、言語理解の幅を広げ、文章の構造を学びます。まだ言葉が話せなかったり文字が読めなかったりしても、視覚的、聴覚的に刺激を受け、言葉のシャワーを浴びた経験は子供の語彙力を豊かにし、その後の読解力を高めます。
ある程度の年齢になると気になることが増え、知らない言葉が出てきた際に、「これは何?」と読み聞かせが中断される場合もありますが、できるだけ子供の好奇心を尊重し、余裕を持って対応するとよいでしょう。

2.聞く力の向上

物語を耳で聞くことで注意力や集中力を高め、物事の関連性や因果関係を理解する能力など、コミュニケーションの基礎となる力を養います。読み聞かせ中はじっとしている子、歩き回ってしまう子などそれぞれの特性はありますが、少なくとも子供が小さい間はそれほど気にする必要はありません。
子供は自分が興味を持ったことに対して驚くほど熱中し、集中力を発揮します。それは何度も読んだ絵本でも同様で、不思議と同じ場面で息を呑み、驚くものです。親はなるべく子供の目線に立ったサポートを心がけましょう。

3.感情の豊かさと共感力の向上

読み聞かせではイメージの世界の中で主人公や登場人物たちと一緒に驚いたり、悲しんだり、新しい冒険に出かけたりします。そうした経験は子供の感情認識の能力を高め、相手の気持ちに共感する力の土台を築きます。
物語の中で経験したさまざまな感情は実生活でも生かされ、ある程度の年齢になれば保育園や幼稚園で、「あの子はなんで泣いているのかな?自分は何かしてあげられるだろうか」などと相手の気持ちを想像し、手を差し伸べられるようになるでしょう。
身近な人の気持ちに対する理解が深まると人生はより豊かになります。人の気持ちに寄り添える子供は、学校でも自ら仲間を思いやり、支えていこうという気持ちで行動できるようになります。

4.社会規範の学習

物語はしばしば社会的な教訓や道徳の教えを含んでいます。子供は読み聞かせを通じてやっていいこと、いけないことなどの社会基盤や倫理を自然と学び、「こう言ってはいけないんだな」「誰かに親切にすると、自分も幸せな気持ちになるのはなぜ?」と自ら考え始めます。
大人になると「勧善懲悪」や「理想論」では説明できない、誰が悪いともいえない複雑な事態に出くわす場合もありますが、成長期に人としてあるべき軸がしっかりと育っていれば、道徳心や周囲への配慮を忘れることなく、どのようなときも冷静で公平な判断を導けます。

5.親子の絆の深化

読み聞かせは絵本さえあれば誰でもできますが、実は大人と子供が時間と空間を共有しながら行う「質の高い教育的な活動」ともいえます。この経験は親子の絆とお互いの理解を深め、親子の絆の基盤をつくります。
幼少期の読み聞かせは大人と子供が自然と密着して、子供は「守られている」という安心感を抱きます。親に抱かれ全身でその声を聞きながら、穏やかな気持ちで物語に没頭した経験は、親への信頼感を育てます。

6.コミュニケーションの促進

読み聞かせは子供と親が互いに意見し、話し合うきっかけにもなります。登場人物の判断やその行方をめぐり、子供と一緒に「ああでもない、こうでもない」と議論をしてみませんか?こうした経験は、親子でお互いの感情や考えを理解し合うよい機会になります。
時に子供は物語のキャラクターに自分を投影して、言葉にはならない気持ちを親に伝えようとします。子供はある程度の年齢になると、親と距離を取りたがる時期がありますが、読み聞かせや読書習慣を通じて普段から家庭で気軽に議論する雰囲気があれば、親子が共通の話題を持てるようになります。読み聞かせが親子の関係をつないでくれるのです。

 

 

読み聞かせの効果を最大化するコツ

親子で楽しむ物語の選択


読み聞かせは「親子の楽しい時間」として捉え、できるだけ子供が興味を持ちそうな物語を選びましょう。興味や好奇心を引き出す物語は、子供の集中力を高めます。図鑑が好きな子や特定のキャラクターがお気に入りの子など、子供の好みもそれぞれです。
一緒に本屋さんに出かけて親子で会話しながら本を選ぶのもいいですし、蔵書が豊富な図書館で借りれば、無料でたくさんの本に触れられます。各地に子供向けの書籍が充実した「こども図書館」などもありますから、週末に家族で出かけてもいいですね。



相互作用を大切にする


読み聞かせの際は子供の反応を観察しながら質問を投げかけたり、感想を求めたりすると相互作用が生まれます。読んだだけで終わるのではなく、物語の余韻を楽しみ、親子で話し合うと子供の思考力や表現力が育まれます。
一度読んだ本でも、少し時間を置いてから開いてみると受け取り方が変わるのは、大人でもよくあるものです。「どうしてそう思ったの?」と聞いてみると、子供が自分の気持ちの変化や成長に気づくことがあるかもしれません。



定期的な読み聞かせの時間を設ける


日課として読み聞かせを行うことが大切です。毎日決まった時間に行われると子供は安心して物語に没頭できますし、「次は何を読もうかな?」と次の機会を待ち遠しく思うようになります。「本を読む=楽しい」と認識すれば、その後の読書習慣にもつながります。



表現豊かな読み方を心がける


感情豊かな読み方は想像力を刺激します。緊迫したシーンはささやき声で、にぎやかなシーンは楽しげな声色を演出するなど、物語のキャラクターや場面に合わせて声のトーンや速度を変えて緩急をつけると、物語の世界に子供を引き込むことができます。無理にがんばる必要はありませんが、親も一緒に楽しんで取り組めるといいですね。





【年齢別】読み聞かせのコツ



子供の成長や年齢によって読み聞かせに適した本は少し異なります。普段から子供の様子を観察して、成長段階や好みに合わせた題材を選んでみましょう。



0歳のとき


0歳児にはリズミカルな言葉が並んだ絵本や短い物語、歌や詩が適しています。まだ言葉を理解できない赤ちゃんにとって、楽しそうな響きの擬音語や擬態語(オノマトペ)は想像力を刺激し、音を感覚的にイメージする訓練にもなります。
生後4か月頃の赤ちゃんの視力は0.1くらいでぼんやりとして、まだ周囲のものがよく見えていないといわれています。赤ちゃんの注意を引くため、コントラストの強いはっきりとした色味やシンプルでダイナミックな絵柄など視覚的に魅力ある絵本を選んでみましょう。赤ちゃんの視覚を刺激することは、この時期の脳の発達にも役立ちます。



1歳のとき


1歳児には動物や日常生活に関連するシンプルなストーリーが効果的です。子供が自身と関連づけやすい内容を選ぶことで、身近なものに親近感を抱き、世界が広がっていきます。
絵本の中の登場人物が発する「おはよう」や「ありがとう」などの簡単な挨拶のひと声は、周囲とのつながりを実感するきっかけになります。子供は気に入ったフレーズを見つけると、それを繰り返すものです。読み聞かせを通して言葉や会話の楽しさを覚え、言語発達を促します。



2歳頃から


2歳児はより複雑な物語やキャラクターに関心を持ち始めます。お気に入りのキャラクターを見つけたり、それに共感したりと、登場人物の気持ちに興味を持ち始めるタイミングです。
2歳から3歳頃の幼児は自我が芽生える時期であり、「自分でやりたい」気持ちが強くなります。いわゆる「イヤイヤ期」ですが、一方では、自分で選んだものに愛着を持つこともあり、子供に本を選んでもらうと、「自分で選んだ、気持ちを尊重してもらった」という満足感が生まれ、題材への興味と関与した実感を深められます。



幼少期から小学生


小学生になると文字がメインの児童書も読めるようになります。ひとりでスイスイ読んでしまう子もいますが、読み聞かせにおいては「何歳になったらやめる」と考える必要はありません。
この頃になると聞く力や読解力もついてきて、頭の中でより具体的なイメージを描けるようになり、物語に没頭する子も出てきます。長い話の場合は先に「今日はここまで」とキリのいいところまで読む約束をすると、親も無理なく続けられます。



中学生になったら


この時期になると子供は興味のある本を手に取り、自主的に読むようになります。物語の世界や学びの楽しさを知っていれば、親が手を貸さなくとも自分で好きな分野や作家を見つけて読み進めます。
親は本棚に子供の興味のありそうな本をさりげなく並べてもいいですが、押し付けがましくならないように注意しましょう。時には一冊の本や作家をめぐって語り合うのも、豊かな親子の時間になります。





まとめ



読み聞かせは子供の「心の成長」を後押しする親子の大切な時間です。視覚や聴覚、言語能力、人の気持ちを考える力が育つなど、人としての成長はもちろん、子供に向き合う時間は「あなたは大切な存在なんだよ」と親の愛情を伝える機会でもあります。
現代の親たちは仕事に追われ、家に帰っても家事や育児などやることが山積みです。それでも1日に数分、それが難しければ週末にも親子の読み聞かせの時間を作ってみてください。
親は子供を育てますが、親もまた子供によって「成長するチャンス」を与えられていると考えたら――幼少期の読み聞かせの体験は、親と子それぞれにとって忘れがたい思い出となるはずです。

この記事の監修者



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