コロナ禍により導入がぐんと進んだ、リモートワークやオンライン授業。離れた人とも繋がれる、とても便利で有効な仕組みが確立されましたが、「リアルな経験」と「自分の頭で考える」ことの大切さを教えてくれるのがこの本です。
「松下政経塾」の初代塾長を務めた著者の上甲さんが語る、思わず笑ってしまう塾生と松下幸之助氏とのやりとりや、牛の出産に立ちあった子供の涙なしには読めないエピソードなどは、家庭・学校・社会、どの教育現場でも役立つ1冊となるはずです。
この本を読むと、今まで自分が行ってきた善行は、目に見える形を意識した「陽徳(ようとく)」だったとハッとします(笑)。でもそこに気づけると、これからは自分をごまかさずに、善いことを行うときの「気持ち」に意識を向けてみようとなるから不思議です。
国際線のCAとして世界のエグゼクティブをもてなしてきた三枝さんが、自身を振り返りダメダメだった部分もさらけ出していて、とても親近感がわきます。そこがまた「私もできる!」と思わせてくれる1冊です。理屈で終わる本ではなく、後半に載っている「実践編」が自分磨きに役立ちます!
『人を育てる「愛のストローク」――無条件のふれあいで子どもは変わる』
息子たちがうんと小さい時から、注意をしたりけんかをした後、仲直りする時に最後は必ず抱きしめておしまいにしています。怒りすぎたかな、言いすぎたかなという後悔を少しでも晴らしたいという思いでいましたが、本書を読むと「ふれあい」を通して相手を包み込むことが大切だと改めて知ることができます。きょうだいげんかをした時もハグで仲直りする姿を見て、あの時のハグは絶対に必要だったもので、これからも続けていくべき「ふれあい」だと自信を持つことができました。
『れいろうブックレット 心に残る話 ベストセレクション Part1』
自分の人生の中のワンシーンを思い出してみようとしても、すぐに言葉にすることは難しいものですよね。でもCMの中のフレーズや散歩中に目に入った風景を見聞きすることで人生の中のワンシーンとリンクし、「あぁ、そうだ。あんなことがあったな」と、じんわりと心が温まる。そうすることでその日1日が穏やかなものになっていく……そんなことはありませんか。この本は「記憶」ではなく「心」に残るエピソードが集まっています。言葉にできなくても、本書を読むことで心が温まります。
「月に1冊も読書しない」人が6割を超えたといいます。これは、ある意味「読書をする人」にとってものすごいチャンスだと思うのです。なぜなら、読書することで周りと知識量や想像力に圧倒的な差がつくのですから。
では、何を読もうかな?本だって安くはありません。1冊買えばそこそこいいところのランチ代くらいにはなります。この本の中で知の巨人こと故・渡部昇一さんと、元麗澤大学学長の中山理さんが薦める本なら、どれを買っても間違いありません。名著や古典、何度も読み返したくなるような本との出会いを探している方にぜひ。
正直、こんなにコスパのいい本はありません!!
この1冊で、インド仏教の大家・奈良康明さんが釈尊のことを、聖書学の先駆者・八木誠一さんがイエス・キリストのことを、ギリシア哲学界の至宝・加来彰俊さんがソクラテスを語っているのですから!そして、大ファンだからこそ誤解を恐れずに言うと、ややこしい儒教をめちゃめちゃおもしろくしてしまう大阪のおじさま・加地伸行さんが語る孔子まで読めるなんて……満腹になることを保証します。
講演録なので非常に読みやすく、難しいことが優しく、優しいことが深く、深いことがおもしろく学べる1冊です。
孔子の100年後を生きた中国の思想家・荘子。
受験勉強をガッチリやって、名門校を出て、立派な実業家になるのは『論語』のめざす道。その道を進みながらも、遊びを忘れず、何事にもとらわれず、心自由でいるのが『荘子』的。そう言われると、なんとなく荘子の本にすーっと手が伸びる。
本の中ではこんな言葉が紹介されています。
「物は彼に非(あら)ざるは無く、物は是(こ)れに非ざるは無し」
意味は、こちらから見て「あれ」というものが、あちらから見れば「これ」になるといったところでしょう。一つの見方に縛られない生き方、「こうあるべき」からの抜け道を荘子が教えてくれます。
八天堂のくりーむパンは間違いない。手土産で持って行って喜ばれなかったことがない。新商品を買ってハズレたこともない。こんなに幸せなパンをつくる会社の社長さんはさぞすばらしい方なのだろうと思ったら、全然違いました……。天狗(てんぐ)になって孤立し、疲れ果てた社員に次々と辞められ、あげく倒産の危機に瀕していたというのだから驚きです。
――過去を変えることはできない。しかし、人は過去に挑戦することはできる。
フタをしておきたい記憶も含めてすべて今の自分。だとしたら目を背けず、過去の出来事にも意味があったと思える生き方をしよう。そう覚悟を決めた森光さんの成長物語、私は読みながら3度泣きました。
子育てと仕事をしながら脇目も振らず走り続け、たどり着いた40代。不惑なんていうけれど、私は今も迷いの真っただ中にいます。
自分はこの先どんな人になりたいんだろう……、どう生きたいんだろう……人生が100年時代ならあと60年もある人生のロールモデルを探しているとき、この本が味方になってくれました。
「歴史とは、先人たちから私たちに送られた“エール”であり、“ラブレター”」
そういって白駒さんがつむぐ、しなやかで優しくて強い女性たちの物語に、令和の世の女性もきっと勇気づけられるはずです。
「自分探し」を若いときにしていたら、今の自分はもう少し変わっていたのかもしれない。今からでも間に合うかな?いや、年齢は関係ない。「志」を立てることの大切さをこの本は説いています。そして、吉田松陰の人生を通して「志を実現するために、学び続けなければならないこと」「学ぶとは、知識を増やすことではなく、質を上げることが大切であること」を述べています。今からでも遅くはないはず。「志」を立て、自分自身をしっかり律していきたいと思わせてくれる1冊です。