なぜ、あの人は忙しいのに慕われるのか

話をしたあと、「また会いたいな」

そう思う人がいます。

特別おもしろい話をしてくれたわけでもない。

たくさんアドバイスをくれたわけでもない。

それなのに、なぜか心が軽くなっている。

そんな人です。

以前、ノートルダム清心学園の理事長を務められた

渡辺和子さんの文章に、こんな一節がありました。

「ほんとうに忙しい人と話しているのに、その人が、

私以外に用事がないかのように耳を傾けてくださるとき、

心にほのぼのとあたたかいものを感じます」

この一文がずっと心に残っています。

忙しいかどうか。

時間があるかどうか。

それよりも「今、この時間はあなたが一番大切ですよ」

そんな空気が伝わるだけで、人は安心するのかもしれません。

慕われる人が、密かに贈っているもの

私自身がそう考えるようになったのは、

過去の失敗があったからです。

以前、仕事中にスタッフから相談を受けたことがありました。

パソコンから目を離さず、応える私に、

彼は少し間をおいて、

「またお時間のある時で大丈夫です……」

と言って、戻っていきました。

私は、話を聞いていなかったわけではありません。

でも、あの時の私は、仕事にも、相手にも応えようとして、

どちらにも十分に向き合えていなかったのです。

人は、何を話したかより、どう扱われたかを覚えている。

だから、慕われる人は、特別に時間のある人ではなく、

目の前の人に、安心して過ごせる時間を贈っている人なのかもしれません。

<今週の問い>

今週、誰かと話す時間があったら、

ほんの数分だけ、「今は、この人との時間を大切にしよう」

そんな気持ちで向き合ってみませんか。

<編集室の本棚から>

実は、今回のメルマガを書きながら、何度も思い出した一冊があります。

『読むだけで人間力が高まる88話』です。

今回、ご紹介した渡辺和子さんの言葉をはじめ、

「忙しい毎日の中で、人を大切にするとはどういうことか」を

静かに考えさせてくれる短い話が収められています。

一話は見開き1ページで、数分で読めるので、

今日のテーマが少し心に残った方は、ぜひ手に取ってみてください。

◆『読むだけで人間力が高まる88話』   


いかがでしたか?

ぜひ、いつもよりも少しだけ深く、目の前の人に

心を寄せる時間を贈ってみてくださいね。

今週も、ご自身の心と上手に付き合いながら、

穏やかな一週間をお過ごしください。


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