総合人間学としてのモラロジーの研究成果を発表する学術研究誌
今号の特集は、フロアも交えて闊達な議論が行われた第1回「モラルサイエンス・コロキアム」での発表を紹介。アメリカ合衆国の歴史学者で、日本近代史・日本思想史専攻のケビン・M・ドーク教授(ジョージタウン大学)が日米を比較し、分断社会の意味について切り込みます。
さらに、新天皇即位奉祝記念特集として、伝統文化研究室のスタッフが宮中祭祀やその意義などについて論じ、日本の伝統文化への理解を深めています。
【目 次】
<特集 モラルサイエンス・コロキアム 第1回>「分断社会」とモラルサイエンス――いかに共同性を構築するか――
アメリカと日本の社会的崩壊についての考察(ケビン・M・ドーク/ 山岡鉄秀 訳)
時代閉塞の現状(先崎彰容)
社会の分断化の諸相とその将来(大野正英)
<新天皇即位奉祝記念特集>
「御大礼の来歴と意義」に寄せて(橋本富太郎)
令和の即位礼と大新嘗祭(所 功)
元号制度の来歴と新元号「令和」の意義(久禮旦雄)
皇位継承に伴う宮中祭祀(山田蓉)
令和大礼関係の諸儀式・祭祀の日程表(後藤真生)
<論文>
イエスの生涯と思想(伊東俊太郎)
脳科学から道徳教育を問い直す(髙橋史朗)
<研究ノート>
家系を継ぐ意義とその機能について(小山高正)