歴史とは、かくも勇気と誇りとやさしさを与えてくれるものなのか
日本人のよき国民性を発揮した先人たちの魂の物語。幕末からの近現代の史実をもとに、みずからの「こころざし」に生きた日本人を描く珠玉の18編を収録。ここに見る先人の生き方は、きっとあなたの胸に火をともすことでしょう。今日忘れ去られた、日本人の「心と魂」を育てる道徳教材の一つです。
【主な内容】
はじめに――歴史とは自己を知る「鏡」
第一部 異文明との遭遇と交流の物語
•四百年の歳月を超えて届いた「感謝の言葉」――サン・フランシスコ号遭難と御宿
•鎖国下に見るべき幕末日本人の「進取の気象」――ペリー来航にいかに対応したか
•幕末日米交渉の光と影
•日本・トルコ交流史に刻まれた「惻隠の情」――エトゥールル号と「大島」島民
•柴山巌教育の灯――台湾近代教育に貢献した教師たち
•ロシアと広瀬武夫――清く、直く、温かく、しかも力あり
•異国の学問を救った日本人――潰滅寸前のドイツ科学界に援助を続けた星一
•有島生馬の絵を読み解く――知られざる日本・ベルギー交流史
•ショパンの国ポーランドと大正日本――名もなき日本人たちによる孤児救出の物語
第二部 歴史に見る「勇ましい高尚な生涯」
•近藤富蔵と『八丈実記』――人知れず祖国の文化に貢献した人生
•諸国遊学の中の吉田松陰――「発動の機は周遊の益なり」
•厳冬期富士山の気象観測に挑む――歴史に刻まれた「男女協同のプロジェクト」
•「稲むらの火」再考――浜口梧陵と勝海舟
•この人を見よ――佐久間勉と第六号潜水艇自己の顚末
•御製一首の歴史的背景を読み解く――昭和天皇と白川義則大将
•鈴木貫太郎の名誉回復――謎の言葉「黙殺」をめぐって
•桜を守った男たち――文化を継承するとは
第三部 近代史再考
•日本近代と「五箇条の御誓文」
あとがきに代えて
【著者略歴】
続 歴史の「いのち」