二宮総本家の現当主が、金次郎自身が記した書簡や日記から、金次郎の人生の軌跡を再現した画期的伝記。
本文中に、未発表の貴重な図版や写真・資料を挿入し、巻末には金次郎の生涯を理解することのできる略年譜も掲載しています。
【主な内容】
はじめに
一章 「物語」の形成と発展
•「金次郎物語」の誕生
•「金次郎物語」と近代日本
二章 小田原時代
•金次郎の誕生と不遇
•本家仕法
•「金次郎像」の原型
•弟友吉への教え
•自家復興への歩み
•小田原城下での生活
•服部家仕法
三章 下野時代
•桜町仕法前期
•桜町仕法後期
•天保の飢饉と金次郎の対応
•小田原仕法
•青木村仕法
•谷田部茂木仕法
•鳥山仕法
•下館仕法
四章 幕臣時代
•幕臣任用と利根川分水路目論見御用
•幕府直領の仕法と「日光仕法雛形」の作成
•相馬仕法
•日光御神領仕法と金次郎の死
二宮金次郎略年譜
【著者略歴】
二宮 康裕(にのみや やすひろ)
昭和22年(1947)、神奈川県小田原市栢山、二宮総本家の長男として生まれる。東北大学大学院博士課程前期(日本思想史)修了、同後期中退。神奈川県公立中学校教員を務める。日本思想史学会会員。著書に『日記・書簡・仕法書・著作から見た二宮金次郎の人生と思想』(麗澤大学出版会)、著述に「二宮尊徳の哲学とその形成過程」(『モラロジー研究』51号に所収)がある。