『れいろう』令和7年7月号
不安を味方にする
誌名『れいろう』は、透きとおって光り輝く玉のような人間性を象徴する「八面玲瓏(はちめんれいろう)」という言葉に由来しています。
「だいだいいろ」はクレヨンの色名で知っているが、果実のダイダイそのものは、大半がポン酢になってしまうので正月飾りぐらいでしかなじみがない。日本の夏を彩る濃い橙色、というならホオズキの実。黄緑色から黄、そして鮮やかな赤みを帯びていく変化が目に楽しく、手のひらにちょうど乗る大きさの愛らしい姿が郷愁を誘う。
あなたは、どのようなときに「不安」を感じるでしょうか。家族のこと、仕事のこと、健康のこと、将来のこと――。要因は人によってさまざまだと思いますが、不安を抱えたいという人はいないでしょう。そんな嫌われものの感情である「不安」との向き合い方について、改めて考えてみませんか?
<今すぐできる 親孝行のレシピ 21>「親に生きがいを見つけてほしいと願う人」のためのアドバイス / 志賀内泰弘
<絵草紙屋れいろう堂 9> 猫のすゞみ / 歌川国芳
<れいろうカレッジ>
今月のテーマ:不安を味方にする
【ステップ② 学んでみよう】地元・吉原のため、果敢に挑戦を続けた蔦谷重三郎 / 歴史作家 河合 敦
【ステップ③ 深めてみよう】大小の事変みな箴戒となす
<家族で論語「子曰く」 20>人にして遠き慮り無ければ、必ず近き憂い有り
<親子で語り継ぎたい ふるさと偉人伝 67>奇跡の町・江戸に詰まった叡智 ── 玉川上水の開削に尽力した玉川兄弟 / 白駒妃登美
<今日から始める 自分磨きの習慣 138>とにかく跳んでみる / 三枝理枝子
<日本さんぽ 43>座間味村(沖縄県)
<凜として麗しく 28> 年中行事の中に生きる先祖の智慧 / 森 日和
<大津たまみのこころ晴れ晴れ片づけ日和 7> 〝捨てる〟だけが選択肢ではありません。物に新たな命を吹き込む方法もありますよ / 大津たまみ
<心に残る話>あなたならできる! ―― 可能性に光を当てる言葉 / 朝妻久実
<日本美を伝える 91 感性が目覚める をかしめでたし日本の暦編>文月 暑さ盛んなにぎわいの季節 / 石川真理子
<一隅を照らす 7>高岡銅器の着色技術 / モメンタムファクトリー・Orii 代表取締役 / 伝統工芸士 折井宏司
<なぞって味わうこの一文 7>『方丈記』 鴨 長明
<みんなのれいろうワンダーランド>【クイズの国】【まちがいさがしの国】
<次号予告 / 編集つれづれ記>
<ご案内>
<読者のひととき>投稿コーナー
<編集スタッフが選ぶ あの本、この本 19>
著者の井出元先生は、大学時代のゼミの担当教授でした。研究内容は中国哲学。私たち学生は、時間を問わず頻繁に井出先生の研究室を訪れ、研究テーマ以外のさまざまなことについても、先生に問いかけ、討論し、思考するという、ぜいたくな時間を過ごさせていただいたものです。当時、恋人にフラれて打ちひしがれている時期がありました。いつものように仲間たちが研究室に集っていることを知った私は、少し顔を出してみようと「何か足りない物はないですか?」と先生に連絡をしました。差し入れをしようと思ったのです。すると、先生から帰ってきたのは一言。「足りないのは、あなただけです」泣きながら走って研究室に向かったあのときの気持ちは忘れられません。25年以上が経った今でも、会うたびに新たな学びを与えてくださる私の唯一無二の恩師です。本書によると、‟祖述〟とは「先駆者の遺志を受け継ぎ、それを時代に合わせて活用し、未来に向けて発展させる」こと。偉大な恩師からいただいた温かい教えを次世代に伝える――。まずは、その課題から向き合っていきたいと思います。(編集担当:古川智子)
<ジェイソン・モーガンの日日是好日 16>
侘び寂びナビ
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誌名「れいろう」は、透きとおって光り輝く玉のような人間性を象徴する「八面玲瓏」という言葉からとっています。「れいろう」は、モラロジーに基づいた生き方を考えていく「心の生涯学習誌」です。”心のあり方が人生をつくる”を視点に、人間性・道徳性を育て、 豊かな人間関係を築いていくための情報を提供しています。