今回のテーマは「人間関係」です。
家族と過ごす時間が増えたり、
久しぶりに会う旧友や親戚との交流があったり。
あるいは、季節の疲れからくるイライラが、
仕事上でのちょっとしたコミュニケーションのすれ違いに繋がる、
なんてこともあるかもしれません。
「あの人、どうしてわかってくれないんだろう?」
「もっとうまく伝えられたら…」
そう感じた経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
今回は、今すぐ実践できて、
シンプルで強力な「聞き方のスキル」を
ご紹介したいと思います。
そのスキルとは、「あいづち」です。
「あいづち」と聞くと、
「うんうん」とか「へえ」といった
簡単なものを思い浮かべるかもしれません。
しかし、実はこの「あいづち」こそが、
会話をスムーズにし、相手に「もっと話したい」と
感じさせ、人間関係を深めるための強力なツールなのです。
私はこれまでに編集者という仕事柄、
1000人近い人にインタビューをし、
社会人にその経験や取材のスキルを教えるスクールの
講師を10年以上やってきました。
そこで気付いたことがあります。
なぜかその人と話していると、話が引き出されてしまう。
そして、嫌な気持ちもしない。会話自体が心地よい。
そんな「聞き方上手」の共通点が「あいづち」にあることを!
では、具体的にどんな「あいづち」を打てば、
会話はもっと豊かになるのでしょうか?
明日から実践できる、テクニックを2つご紹介します。
1.「バリエーション」で興味を示すあいづち
いつも同じ「うんうん」や「はい」だけでは、会話は進みません。
ポイントは「組合せ」です。
共感を示す
「わかります!」「なるほど」
「それは大変でしたね」
「お気持ちよくわかります」
驚きや感心を示す
「へえ!」「そうなんですね!」
「すごい!」「まさか!」
続きを促す
「それで?」「もっと詳しく聞かせてください」
「その後、どうなったんですか?」
相手の話の内容や感情に合わせて、
これらのあいづちを使い分けてみましょう。
あなたの表情や声のトーンも加わることで、
さらに気持ちが伝わります。
2「オウム返し」で共感を深めるあいづち
相手の言った言葉の一部を繰り返す「オウム返し」は
「あなたの話をちゃんと聞いていますよ」
「理解しようとしていますよ」というサイン。
相手は「受け止めてもらえている」と感じ、
安心して話を進めることができます。
例えば
相手:「昨日、プレゼンの準備で徹夜したんです」
あなた:「徹夜されたんですね。それはお疲れ様でした」
相手:「新しいプロジェクト、すごくプレッシャーで…」
あなた:「プレッシャーを感じていらっしゃるんですね」
単に繰り返すだけでなく、
相手の感情に寄り添う一言を添えるのがポイントです。
上記に記したあいづちのテクニックも大切ですが、
それ以上に重要なのが「聞く側の心の持ち方」です。
心から相手の話に耳を傾ける姿勢があってこそ、
あいづちは真の力を発揮します。
「判断」を手放す
相手の話を聞きながら、「それは間違っている」
「自分ならこうする」といった判断を、一旦脇に置いてみましょう。
ただ相手の言葉と感情を「ありのまま」受け止めることに集中します。
「好奇心」を持つ
「この人は、どんなことを感じているんだろう?」
「なぜ、そう話しているんだろう?」と、相手への
純粋な好奇心を持って話を聞いてみましょう。
この好奇心が、あなたのあいづちを自然で、温かいものにします。
「沈黙」を恐れない
相手が考えている間や、感情を整理している間の沈黙を
焦って埋めようとしないこと。
沈黙もコミュニケーションの一部です。
相手が安心して言葉を選ぶ時間を許してあげましょう。
「伝える力」も「聞く力」も、今日ご紹介した「あいづち」のテクニックと
「聞く側の心の持ち方」を意識することで、驚くほど向上します。
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いかがでしたか?
特に、家族や友人との関わりが増えたり、
職場の人間関係をより良くしたいと考えている皆様にとって、
この「あいづち」は、今すぐ実践できる強力なスキルとなるはずです。
ぜひ、今日から意識して「あいづち」を打ってみてください。
きっと、あなたの会話は劇的に弾み、
相手との心の距離が、ぐっと近づくのを感じられるでしょう。
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