春は年度替わりで、仕事や生活の環境が変わる人も多い時期です。
環境が変われば、おのずと人間関係も変わり、
それに伴って、小さなズレが生じやすくなるもの。
「自分は悪くないのに、なぜか損な役回りばかり回ってくる」
「良かれと思って行動したのに、結局、 自分が責められている気がする」
一生懸命に役割を果たしているはずなのに、
なぜか周囲との摩擦が絶えない。
自分だけが疲れてしまう…。
そんな「努力の空回り」は、誰だって避けたいですよね。
前回は、相手の「心のコップ」の向きについて考えました。
今回は、そのコップを無意識に「下」に向け、努力の効果を半減させてしまう
メカニズムについて考えてみましょう。
私はこれまで、多くのリーダーや経営者にお会いしてきました。
その結果、能力が高く、誰よりも行動しているにもかかわらず、
なぜか信頼が貯まらない人には、ある共通点があることに気づきました。
それは「話し方」や「スキル不足」ではなく、
「考え方や心の使い方に、課題を抱えている」という共通点で、
そこに信頼を損なう原因が隠れていたのです。
ここで総合人間学「モラロジー(道徳科学)」の理論を、
私なりに「超訳」しつつ、人間関係の原因と結果を、簡単な数式で整理してみます。
信頼 = 行動 ÷ 利己心(私心)
世間一般では、信頼とは「行動の量 + スキル」の
足し算の結果だと考えられています。
例えば、話術や傾聴のスキルを高め、それを活かして人に会い、
話をするほど、関係は広がり、信頼関係も強くなるはず、と。
しかし、現実は必ずしもそう上手くはいきません。
「良かれと思って頑張って行動したのに、
なぜか自分が責められている気がする」
そんな風に感じたことはありませんか?
行動や努力が、信頼という結果につながらないどころか、
かえって不信感を招き、自身にとってマイナスの結果になることが、
往々にしてあるのです。
そこにあるのが、どれだけ素晴らしい「行動(分子)」を積み上げても、
その根底に「自分を守りたい」「損をしたくない」「認めてほしい」
という「利己心(分母)」が強く働くと、
信頼という答えは驚くほど小さくなってしまう、というメカニズムです。
かつての私も、この「分母」の誘惑に、何度も負けてきました。
ミスが起きたとき、つい「自分は悪くない」
「あの人の指示が悪かった」と、自分の保身に走ってしまう。
自分を守りたくなるのは、人間本来の自然な防御本能でもあるのです。
しかしその瞬間、心の中では「分母」が巨大化し、
それまで積み上げた信頼を、一瞬で崩していたのです。
どうすればこの「分母」の巨大化を防げるのでしょうか。
なぜ私たちは、分かっていても自分を守りたくなってしまうのか。
その「心のブレーキ」の正体を、今週のおすすめブログに詳しくまとめました。
「最近、一生懸命やっているのに空回りしているな」と感じるあなたに、
読んでいただきたい内容です。
「他責」のブレーキを外し、信頼のサイクルを回すための6つの視点
【 https://ecmoralogy.jp/blog/ecblog/49838/ 】
いかがでしたか?
「もっと頑張らなきゃ」と行動(分子)を増やす前に、
まずは、利己心(分母)を少し手放してみる。
そんな心のあり方を、意識してみませんか。
来週は、分母の巨大化を防ぐべく、「信頼の方程式」をもとに、
なぜ行動は100なのに信頼が1になってしまうという悲劇が起きるのか。
具体的なメカニズムと、分母を小さくするポイントを深掘りしていきます。
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