総合人間学モラロジーの創建者・廣池千九郎が生涯をかけて取り組んだ皇室研究。ご譲位を1年後に控えた今、廣池の志を受け継ぐ道徳科学研究センター(現・道徳科学研究所)のスタッフが改めてこれに挑む。
【主な内容】
Ⅰ 皇位継承史上の危機と課題(所 功)
一、「万世一系」の研究史をたどる
二、「万世一系」の語源と用例を探る
三、廣池千九郎博士の「万世一系」観
四、津田・里見両氏などの「万世一系」論
五、「家系・血統」継承の危機と克服
Ⅱ 廣池千九郎の国家伝統・皇室論(橋本富太郎)
一、道徳教育における国家伝統
二、大分儒学の系譜
三、廣池博士の学問と「国家伝統」
四、「道徳科学」の体系化
五、両陛下と皇太子殿下
Ⅲ 日本史上の譲位と廃位の検証(久禮旦雄)
一、譲位制の成立
二、譲位制の整備
三、太上天皇制と摂関政治
四、太上天皇制と院政
五、譲位制の衰退と復活
Ⅳ グリフィス博士の観た明治の「皇國」日本(後藤真生)
一、ウィリアム・E・グリフィスの略歴
二、グリフィスの主著『皇國』と『ザ・ミカド』
三、グリフィスの観た明治天皇
四、廣池千九郎博士の皇室観との比較
付表 歴代天皇の略系図
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