月尾嘉男 著
四六判 並製 144頁
ISBNコード:978-4-89639-290-6 C0030
人工知能に奪われる仕事とは ―― AIで日本はどうなる ?
それでもあなたは「AIに使われる人生」を選びますか?
驚くべきスピードで人間の能力を上回り、人間の仕事を奪いゆくAI。
今後逆行することはないであろうこの急激な社会の変化に、あなたは淘汰されるのか、それとも踏破するのか。
今、私たち人間はAIを前に、どのように行動するかの判断を迫られています。 人間が取るべき戦略は、高度なAIが実施できることはAIに実行させ、余裕ができた時間に「人間にしかできないこと」を実行するというもの。
では、AIが代替することのできない、あなたという人間にしかできないこととは? AIがあなたにもたらすであろう「自由時間」を何に費やすのか?
第1章 情報から情緒へ
01.情報よりも情緒をめざす
02.効率よりも物語に価値を見いだす
03.出遅れた日本挽回のカギは「アート」にあり
第2章 画一から多様へ
04.環境に適応しすぎたゆえの悲劇
05.異質を包み込み「一体となる力」を養う
06.ロボットと共生できる強みを生かす
07.周囲に気配りできるナッジ文化を日本の資源に
08.情報に溺れず欲望を抑えて幸福をめざす
第3章 無縁から創縁へ
09.職縁に依存した生き方を変革する
10.通縁の時代だからこそ情緒的出会いを創る
11.分類できない仕事を発見し新たな縁を創る
第4章 時間消費から時間貯蓄へ
12.AIが生む余裕時間で幸福を増やす
13.時間を目的とした生き方を捨てる
14.AIとの関係を見直し人生の時間を豊かに
15.働き方をワーククリエーションに転換する
第5章 未来から現代へ
16.未来から逆算するバックキャスト視点をもつ
17.「未来からの預かり物」という視点をもつ
18.利益を目標としない日本の伝統精神を強みに
19.AIを使いこなしてソフトパワーをめざす
20.パラダイス鎖国を打ち破り危機を好機に
1942年生まれ。1965年東京大学工学部卒業。工学博士。名古屋大学工学部教授、東京大学工学部教授、総務省総務審議官等を経て、東京大学名誉教授。これまでコンピュータ・グラフィックス、人工知能、仮想現実、メディア政策等を研究。全国各地でカヌーとクロスカントリーをしながら、知床半島塾、羊蹄山麓塾、釧路湿原塾、信越仰山塾、瀬戸内海塾等を主宰し、地域の有志とともに環境保護や地域計画に取り組む。
主な著書に『日本 百年の転換戦略』『縮小文明の展望』(東京大学出版会)『日本が世界地図から消滅しないための戦略』(致知出版社)、『地球の救い方』『先住民族の叡智』(遊行社)『装置としての都市』(鹿島出版会)ほか。