‟森の中の出版社”は千葉県柏市の隅にあり、すぐ隣は流山市と松戸市。この辺りは江戸時代、軍馬を育てるために放し飼いにした幕府直轄の広大な牧場が広がっていました。牧場の周りには馬が村や田畑に入らぬよう、土手と堀が作られていましたが、明治時代に開墾され、ほとんどがなくなってしまいました。しかし、2㎞離れたところに「松ヶ丘野場土手」(流山市)という遺構があります。見学すると、土手は5mはあろうかという高さ。確かに馬には超えられそうもありません。こうして見てみると「歴史は楽しい」。いきなり話が飛ぶようですが、『
歴史の「いのち」』はさまざまな物語が紡がれ、想像力を掻き立ててくれます。史跡の見学をするもよし、名著を読むもよしです。